就職情報会社の学情（大阪市北区梅田2）は1月8日、2010年卒業予定の大学3年生と修了予定の大学院1年生を対象にしたアンケート調査の就職希望企業ランキングの集計をまとめ発表した。同社主催、6都市で開催されたSuper Business Forumの来場学生と、同社が運営する就職活動応援サイト「学情ナビ」登録学生に対して行ったもので、有効回答数は8,272人。

　総合ランキングは1位資生堂、2位サントリー、3位シャープで、上位3社は昨年と同順位。4位には、昨年8位だったパナソニックがランクアップした。また同社担当者が「インフラ業界が大幅にランクアップする傾向が見られた。学生の安定志向が高まったのでは」というように、9位全日本空輸、23位日本航空、13位JR東日本、22位JR東海、42位JR西日本が昨年に比べ大幅にランクアップしている。そのほか「本来不況になると銀行の人気はあがるが、今年はサブプライムローンに端を発した米金融不安の影響からか、昨年並みから横ばいだった」（同）ことが特徴として表れている。景気後退の影響を受けやすい不動産・住宅業界も全体的に下降傾向にある。

　男女別に見ると、男子学生の上位3社は、1位シャープ、2位パナソニック、3位ソニーと電気機器メーカーが独占。運輸（7位JR東日本、13位JR東海、15位全日本空輸）の人気も今年は上がっている。女子学生は、2位以下に大きく差をつけて1位が資生堂、2位JTBグループ、3位オリエンタルランド。女子学生にも航空会社（5位全日本空輸、15位日本航空）は人気が高く、印刷・出版・放送（9位大日本印刷、11位集英社、13位講談社、20位NHK）も人気が上昇している。文理別では、文系総合の1位が資生堂、2位JTBグループ、3位サントリーで、理系総合では、1位シャープ、2位パナソニック、3位ソニーという結果になった。