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大阪中之島美術館で佐伯祐三回顧展 住む街を描いた風景画中心に140点

15年ぶりに大阪で開催する回顧展「佐伯祐三-自画像としての風景」

15年ぶりに大阪で開催する回顧展「佐伯祐三-自画像としての風景」

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 画家・佐伯祐三の回顧展「佐伯祐三-自画像としての風景」が4月15日、大阪中之島美術館(大阪市北区中之島4)で始まった。

線描で表現したパリの下町の風景画

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 1898(明治31)年、大阪府西成郡中津村(現・大阪市北区中津)に生まれ、30歳の若さで亡くなるまで、佐伯が住んだ街の風景画を中心に紹介する同展。同館の所蔵で「山本發次郎コレクション」など約60点を含む約140点を展示する。大阪での回顧展開催は、2008(平成20)年の没後80周年を記念した巡回展以来、15年ぶりとなる。

 会場では、学生時代に描いた自画像を「プロローグ」で、大阪や東京での日常風景を描いた作品を「第1章」で、2度の渡仏時代にパリの下町を独自の作風で表現した作品を「第2章」で、画家仲間と写生旅行で訪れたパリ郊外のビリエ=シュル=モランで新たな造形を模索した作品を「第3章」で、「郵便配達夫」など死の直前に描かれた作品を「エピローグ」で、それぞれ紹介する。

 同展のキュレーションを担当した学芸員の高柳有紀子さんは「(当館所蔵の)『郵便配達夫』が佐伯の代表作として有名だが、本業は風景画家だった。自己を表現する対象を自画像から風景に移し、風景の中に自己表現を見いだしていった。回顧展ではあるが、あえて年代順に展示せず、住んだ街を中心に構成した」と話す。

 音声ガイドのナビゲーターは、佐伯と同じ旧制北野中学校(現・北野高校)出身でフリーアナウンサーの有働由美子さんが担当する。

 開催時間は10時~17時。入館料は、一般=1,800円、高大生=1,500円、小中学生=500円。月曜休館(5月1日を除く)。6月25日まで。

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