明治~昭和初期に流行した「モスリン」着物を展示-帯や着物など72点

明治後期~昭和初期にかけて、普段着として流行した「モスリン」を展示。鮮やかな色や柄が多いのが特徴

明治後期~昭和初期にかけて、普段着として流行した「モスリン」を展示。鮮やかな色や柄が多いのが特徴

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 江戸時代から昭和に至るまでの暮らしに関する博物館「住まいのミュージアム 大阪くらしの今昔館」(大阪市北区天神橋6、TEL 06-6242-1170)で2月23日より、企画展「モスリン-ちょっと昔の普段着きもの-」が始まった。

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 「モスリン」は、幕末以降大量に輸入された毛織物で、明治時代に日本最初の染工場が大阪に作られ国産化、機能性の高さから主に長襦袢(じゅばん)や普段着として流行するものの、戦後は衰退していった。普段着だったため残りにくく、まとまった展示も行われていなかったが、「京都古布(こふ)保存会」(京都府宇治市)や、現在もモスリンの製造・販売を行う企業などの協力により実現した。

 展示は、「モスリンと大阪」「モスリン着物の柄行の魅力」「モスリンと子ども着物」のテーマで帯や長襦袢など72点を中心に、生地の製造に関連した資料もそろえる。「モスリンが一番華々しい時代」(同館)という昭和10年ごろの大阪・船場周辺の復元地図では、戦前に大阪の産業として栄えていたことをうかがわせている。

 同館では、「戦前の大阪を代表する産業のひとつ『モスリン』を再評価できる展覧会。改めてその魅力や文化を感じてもらいたい」としている。

 3月20日には講演会「明治・大正・昭和のきもの文化」(定員=200人、先着順)、3月29日にはセミナー「着て覚えるきものの知識」(定員=親子10組、小学3年生以上、事前申し込み制)を予定している。

 入館料は、一般=800円、学生=500円(いずれも常設展への入館を含む)、企画展のみ=300円。4月6日まで。

昭和10年ごろの大阪・船場周辺の復元地図も展示(関連画像)住まいのミュージアム 大阪くらしの今昔館京都古布保存会

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