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天神橋筋商店連合会会長が出版-商店街再生への取り組みつづる

「社会といきる商店街-茶碗やおやじの一人言」(東方出版)

「社会といきる商店街-茶碗やおやじの一人言」(東方出版)

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 天神橋筋商店街で陶器店を営む丸玉一土居陶器店(大阪市北区天神橋3)の土居年樹社長が12月27日、商店街活性化へのこれまでの取り組みをまとめた「社会といきる商店街-茶碗やおやじの一人言」(東方出版)を出版した。

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 土居さんは1937(昭和12)年大阪市生まれ。同志社大学在学中に父親が急死し、1956(昭和31)年に大学を中退して同店を継いだ。38歳の時に「天神橋筋三丁目商店街」の副会長に指名され、以来、商店街再生に取り組み街とともに生きてきた。現在は、天神橋三丁目商店街振興組合理事長、大阪府陶磁器商業共同組合副理事長、大阪府商店街振興組合連合会副理事長、大阪商工会議所ツーリズム委員長などを務め、講演も多数行う。

 商店街名のものも含め5冊目の著書となる同書は、「長い間商店街の仕事をしてきた中で、最近の世の中には親子の殺人事件や子どもへの虐待などの犯罪や自殺者が多くなり、何が原因かを考え始めた」のが出版のきっかけ。役員になってからは「商店街機能が持つ社会に役立つ使命」を常に考え、「地域に住み地域で商いをし、次世代に継承する街あきんどが街を支えてきた。そして地域の安全・安心を保ち、街の見張り番としての役割を果たしてきた。やがてその存在が薄れるに従って日本の社会が乱れてきたことに気付く人は多いだろう」とし、商店街を再生させ「街が健全でない要因を払しょくすることが街あきんどの役割」と、これまでの商店街活性化への取り組みをまとめた。

 同書では、日本の商店街で初めて文化ホールを開設したことや、中・高生のために開く「一日丁稚体験」、上方落語の定席「天満天神繁昌亭」の誕生をはじめ、伝統文化をアレンジしたイベントやものづくりなどの事例紹介と、地域愛、文化再生の気持ちをつづる。

 土居さんは「いろいろな思いをまとめた。一般市民の方も分かってくれたら、こういう犯罪も少なくなるのでは。次の世代につながる一つの資料になれば」と同書を書き終えた気持ちを話す。

 四六版185ページ。価格は1,575円。

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