絵本作家・谷口智則さん、西天満で新作個展-ライブペインティングも

絵本作家の谷口智則さん。個展「森の遊園地」に展示中の作品「バナナバイキング」の前で。

絵本作家の谷口智則さん。個展「森の遊園地」に展示中の作品「バナナバイキング」の前で。

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 西天満のギャラリー「pict:gallery」(大阪市北区西天満2、TEL 06-6316-7363)で9月19日より、絵本作家・谷口智則さんの個展「森の遊園地」が開催されている。

今回一番初めに描いたという作品「ゾウのジェットコースター」

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 大阪出身の谷口さんは、金沢美術工芸大学で日本画を専攻。20歳の時に「ボローニャ国際絵本原画展」の影響を受け、大学で日本画を学びながら家では絵本の創作を始めた。日本画で学んだ空間の使い方、間の取り方や色使いを生かした現在の作風を確立し、在学中に描いた絵本「サルくんとお月さま」で2004年、「第8回新風舎絵本コンテスト」審査員特別賞を受賞し同年9月に出版化。昨年はフランスの出版社から「CACHE CACHE」、今年は「Tiens tiens」を出版した。谷口さんは「絵から感じ取ってもらいたいので、言葉を極力少なくしている。言葉が通じなくても絵本があれば通じあえる」とフランスでの経験を話す。

 同ギャラリーを共同運営するアーティストエージェンシー「Pict」は、「日本発、世界をリードするイラストレーター」をコンセプトに150人のイラストレーターの最新作を収めたポートフォリオ「iLLUSTRATiON BOOK PRO 02」を10月に発売予定。同書に谷口さんの作品も選ばれたことがきっかけで、同ギャラリーでの個展が決定した。

 今回の個展では、開催決定後に「森の遊園地」をテーマに描いた新作を展示。ゾウの鼻がジェットコースターになったものや、クジャクが観覧車になったもの、バナナのバイキング船で楽しむ動物たちなど15点の作品を展示する。「作品には物語性を持たせている。いずれ絵本にできれば」と谷口さん。

 27日13時~18時にはギャラリー内でライブペインティングも行い、制作過程を披露する。ギャラリーでは物販も行い、同日「サルくんとお月さま」(1,890円)、「CACHE CACHE」(2,700円)、「Tiens tiens」(2,700円)の絵本の購入客には、谷口さんのサインと好きな動物のイラスト1点を入れるサービスも行う。

 谷口さんは「日本の絵本は子ども向けで幼稚なものが多いが、海外のものは芸術作品的で大人も楽しめる。日本でも子どものうちから質の高い絵本を見られるよう(自身が)やっていければ」と今後の創作活動に意欲を見せる。

 開廊時間は13時~19時。日曜・祝日休廊。10月17日まで。

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