
『ルポ孤独死の現場』
著者 関西クリーンサービス 亀澤範行
出版 幻冬舎新書
232ページ
発売日 2026年10月28日
定価 1,100円
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ルポ 孤独死の現場/目次
プロローグ 孤独死は現代社会の縮図
ファイル0:あなたの家族や友人にも「孤独死」の可能性はある
第1章 現役世代も危ない ――孤立と貧困の果てに
ファイル1:コロナ後から増え続ける「若者」の孤独死
ファイル2:家族の遺影と寂しく眠る、ゴミ屋敷のおばちゃん
ファイル3:働き盛りのサラリーマンも孤独死する時代
ファイル4:趣味で充実していたはずの兄が酒に溺れていたなんて
ファイル5:母の死を受け入れられなくて… …借金、ゴミ屋敷、自死
第2章 「片付けられない」は孤独死の前触れ ――なぜ「ゴミ屋敷」にしてしまうのか
ファイル6:ゴミ屋敷を隠したがる女性たち
ファイル7:「他人に頼るのが苦手」駅直結、タワマンエリート
ファイル8:物を捨てられない「ためこみ症」という病
ファイル9:近所で有名な「ハト屋敷」はなぜ生まれた?
ファイル10:貧困シングルマザーとゴミに埋もれた赤ん坊
ファイル11:認知症の親の介護と兄の病気で板挟み
ファイル12:何度もゴミ屋敷にしてしまうリピーター家族
第3章 おひとりさまのペット問題 ――飼い主に依存する「命」とどう向き合うか
ファイル13:単身者の「多頭飼育」が抱えるリスク
ファイル14:ゴミ屋敷で死んでいたアルコール依存の母と犬
ファイル15:飼い主を食べて生き延びていた犬たち
ファイル16:ペットを置いて地方へ出稼ぎに行く風俗嬢
ファイル17:飼育放棄された猫と「スピリチュアル依存」
ファイル18:57歳で突然死、遺されたペットの末路
第4章 「家族」から孤立する人たち ――家庭崩壊が生む孤独
ファイル19:家族の連続孤独死が予言する「多死社会」
ファイル20:定年後の「熟年離婚」で一人寂しく
ファイル21:高学歴の父と引きこもりの弟
ファイル22:子どもたちの孤独を救う「事故物件」
ファイル23:「8050問題」と死体遺棄事件
第5章 「元気そうな親」とどう向き合うか ――見えづらい老いと病気
ファイル24:健康管理に熱心だった父が突然死
ファイル25:住み慣れた田舎の家から離れたくない
ファイル26:病を隠し、元気に振るまっていた母
最終ファイル:遺された家族が抱える「消えない後悔」
エレベータを降りた瞬間から鼻につく死臭。玄関の扉を開けると、大量の蝿が飛び交う。畳を通過して板間まで浸透した体液の痕跡は、誰にも看取られることなく、死後を迎えた故人の慟哭(どうこく)だった。
「まさか、自分の身の周りでこんなことが起こるなんて……」
孤独死された方のご遺族の9割が口にするのが、この言葉でした。
コロナ禍以降、リモートワークなどの急速なデジタル化が進行するなか、より顕在化した社会問題が孤独死です。人との対面する機会が減り、人知れず亡くなる人が増えたことで、厳しい現実が日本社会に重くのしかかっています。

孤独死現場の布団と畳に残った体液痕。亡くなってから発見まで時間がかかると、遺体は腐敗し、溶けてしまう。
孤独死は凄惨な現場であるがため、これまで関係者からその実態はあまり語られてきませんでした。
特殊清掃会社「関西クリーンサービス」を運営する亀澤範行の最新刊『ルポ孤独死の現場』は、現場状況に加え、近親者の証言から故人の過去の辿り、孤独死に至った要因も探ります。失業や離婚、家族の死などに直面した人は、精神的な落ち込みも重なって部屋を一人で片付けられなくなり、他人との接触を極端に避けるようになります。そして居住スペースもゴミで埋まり始めるのです。

ゴミの山が天井まで積み上がっているケースも。
人はある日、突然孤立するのではありません。
順調に社会生活を送っているように見えても、実は孤独を抱え、セルフネグレクト(自己放任)に陥っている人は少なくないのです。
孤独死に焦点を絞った同著は、2000年代初頭から10万件超の現場を見てきた著者だからこそ見える、これから本格化する超高齢化社会の実像と、その解決策も提示しています。

防護服をまとい清掃を行う著者
現在、孤独死や孤立死は深刻な社会問題となっていますが、自死や孤独死がニュースで報じられる機会は極端に少ないとの印象を受けます。というのも、私どもの会社には孤独死現場の特殊清掃や遺品整理のご依頼が毎日のように寄せられているからです。
これほど多くの人々が「人知れず亡くなっている」にもかかわらず、社会的な関心が薄いのが現状です。だからこそ、執筆にあたっては、まず「この現実を知っていただきたい」という強い思いがありました。
孤独死や孤立死は社会的な「孤立」から始まります。ただ、ひと口に孤立といっても、家族がいる人もいれば、普段は友人と明るく会話を交わしている人もいます。自分が孤立しているという事実に、まったく気づいていないケースも少なくありません。本人に自覚がないため、誰にも悩みを相談できずにふさぎ込み、「友人や家族、パートナーに打ち明けても問題は解決しない」「相談したら相手を困らせてしまうのではないか」と堂々巡りに陥った末に、自ら命を絶ってしまう人もいます。根が優しく真面目な方ほど、周囲に助けを求められません。そんな悲しい最期を迎える現実が、特殊清掃の現場から透けて見えます。
ゴミ屋敷化やセルフネグレクトに陥る過程も同様です。現場で出会う事例のほぼすべてが、そうした背景を抱えているようにも感じます。

本の山が廊下を塞ぎ、人が通るスペースもない現場
特殊清掃や遺品整理の現場に立ち会っていると、故人が亡くなったその瞬間から、部屋の時間が完全に止まっていることを実感します。部屋には「生活感」が残っています。住人が自ら荷物を段ボールに梱包して退去する引越しとは異なり、私たちの現場では、キッチンやトイレ、さらにゴミ箱の中にまで、亡くなった当時のままです。タンスや食器棚、テーブルを見れば故人の趣味嗜好をはじめ、どのような生活を送り、何を考え、どんな思いを抱えて暮らしていたのかが、手にとるように伝わってきます。遺品整理の中で家族写真や給料明細どころか、時には公共料金の催促状まで出てきます。
特殊清掃のご依頼者は、主に近親者か家主です。その方々の生の声を直接伺うことで、生前の様子がより立体的に浮かび上がってきます。
一貫して見えてくるのは、表面的には普通の生活を送っているように見えても、精神的には完全に孤立していたという事実です。だからこそ、本書では読者皆さんご自身や身近な方がそのような状態に陥っていないかを振り返っていただきたいと考えています。もし周囲にそうした方がいれば、気にかけて手を差し伸べてほしい。そんなメッセージも込めたつもりです。
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亀澤範行が代表を務めるA-LIFE株式会社が運営。大阪・奈良・京都を中心に事業を展開している。事故物件を子ども食堂に再生した「カンクリキッズキッチン」の運営など、社会的に意義がある取り組みにも貢献する。
公式YouTubeチャンネル『関西クリーンサービス』 登録者数約20万人
https://www.youtube.com/@k_clean0
亀澤範行
特殊清掃や遺品整理、事故物件の買取再販事業を行う関西クリーンサービスを展開する「A-LIFE株式会社」の代表取締役。翠緑山禅祥院の住職を務め、孤独死を招く、その前段階の“孤立を防ぐ活動”を続けている。講演やメディアでも孤立や遺品整理の現状を伝えている。
X(旧Twitter):
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Instagram:
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A-LIFE株式会社
サービス名称:関西クリーンサービス(
https://www.k-clean.jp/)
所在地:大阪市東成区深江北3-16-39
配信企業名:A-LIFE株式会社(
https://alife-grp.com/)
本社所在地:奈良市西大寺赤田町1-4-6A-LIFEビル
代表取締役:亀澤 範行
事業内容:遺品整理、事件・事故現場の特殊清掃、産業廃棄物収集運搬業、リサイクル関連事業全般 等
設立日: 2006年12月
資本金:3000万円