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阪神百貨店で石井美千子さん人形展-昭和の暮らしをジオラマで再現

作品「またのぞき」

作品「またのぞき」

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 阪神百貨店(大阪市北区梅田1、TEL 06-6345-1201)8階催場で3月9日、人形作家・石井美千子さんが製作した人形を展示する「石井美千子人形展『昭和のこどもたち』」が始まった。

新作「浜の子」

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 石井さんは1953(昭和28)年福井市生まれ。「自分の子どもたちのために人形による童話の世界を創作したい」と自身の子ども時代をテーマに1987(昭和62)年ごろより桐塑(とうそ)人形の基礎を学び始め、1993年に初個展で100体の人形を発表。1995年に阪神百貨店主催の「昭和のこどもたち」展が開催され、これをきっかけに要請規模が全国に拡大した。

 今回の展示では、昭和30年代の庶民の生活を238体の人形とジオラマで再現。作品は季節ごとに展示し、四季の移り変わりとともに振り返る内容になっている。紙芝居を見る子どもたちや木登りする子どもたち、取っ組み合いのけんかをしているものなど、何気ない日常が音とともに表現されている。子どもたちが裸で遊ぶ様子を再現した新作「浜の子」も初披露。会場入口には当時の写真も展示され、写真とジオラマで当時を振り返ることができる。

 同店のリニューアルオープン記念イベントとして開催された同展のオープニングセレモニーには、石井さん、平松邦夫大阪市長、阪急阪神百貨店の新田信昭社長らが出席。石井さんが「私たち世代の子どものころの風景が日本人の原風景。子どものころを思い浮かべて楽しんでいただければ」とあいさつすると、平松市長は「団塊世代なので昭和30年代の街の記憶をたどりたい。あの時代は人を信じることができ、温かい思いがあり、明るい希望があった。ただ懐かしむだけでなく、人の心の中に取り戻したいと思って作られているのでは」などと話した。

 会場内イベントスペースでは、バナナのたたき売りや紙芝居、がまの油売りなど、昭和30年代に人気があったパフォーマンスも日替わりで行われる。

 開催時間は10時~20時(最終日は16時まで)。入場料は、一般=500円、学生=300円、小学生以下無料。今月15日まで。

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