中崎町に自主映画専門ミニシアター-空き家再生カフェ代表が開く

ミニシアターに併設するバー「朱夏」カウンターで。オーナーのJUNさん(写真左)と劇場支配人兼マスターのヒロシさん(同右)

ミニシアターに併設するバー「朱夏」カウンターで。オーナーのJUNさん(写真左)と劇場支配人兼マスターのヒロシさん(同右)

  • 0

  •  

 自主制作映画を専門に上映するミニシアター「天劇キネマトロン」(大阪市北区中崎西1、TEL 06-6940-7224)が6月27日から、営業を始めている。オーナーは、中崎町の空き家再生カフェ「Salon de AManTO(アマント)」(中崎西1)の代表を務めるJUNさん。

築80年の建物を改造したミニシアターの外観

[広告]

 JUNさんら数人が約1カ月を費やし、築80年の元・印刷工場の内部を改装した。捨てられるはずだったいすやテーブルなどを「縁のあった人」から譲り受けたり、廃材を利用したりしているため、「改装費用は5万円以下で済んだ」(JUNさん)という。プロジェクターなどの上映機材は最新のものを導入している。収容人数は最大で約30人。

 上映料金は30分500円~。上映時間、回数、期間などに応じて制作者側が支払う。「自主映画を作って知り合いや身内だけが見て終わりというのではなく、『無料だったら見てみようかな』『いろいろな映画が見たい』と思う人など、多くの人に見てもらえるように」(同)観客の入場料金は原則無料のシステム。人気投票を行い、人気上位の作品は無料で上映期間を延長する。JUNさんは「自主映画の上映場所を探している人は、どんどん持ち込んでほしい」と呼びかける。

 シアター横には「交流の場」として、「カフェ&バー 朱夏(しゅか)」(カウンター=10席、テーブル席=12席)を併設している。「映像や音楽に関わるクリエーターらの交流はもちろん、映画を見終わった観客と映画の出演者やスタッフが直接交流できる場としても活用し、映像文化の発信拠点を目指す」(同)。

 劇場支配人兼マスターを務めるヒロシさんは「最近は機材もよくなって、昔に比べれば簡単に映画が作れる時代。映像制作の仕事に関わる人たちが、本業のかたわら熱意で作った自主映画などは特にクオリティーが高い」と話す。「スタッフや出演者のコーディネートなどもできる限りサポートしていきたい」とも。

 JUNさんは「中崎町を拠点に上映のためのノウハウ、ルールなどを模索しながら、この仕組みがうまくいけば東京などでも展開したい。自主映画は主張を持った作品。全国の自主映画を作る人の受け皿になり、もっと多くの人に自主映画を見る習慣を持ってもらえれば」と話す。

 空き家を「廃材を出さないで改装できるか」という取り組みを通じて、カフェを中心に中崎町から文化を発信していくAManTOのプロジェクトは7月26日で7周年を迎えた。

 営業時間は、平日=17時~22時ごろ、土曜・日曜・祝=13時~22時ごろ。

約30人が収容可能なシアターの内部(関連画像)築80年の元・印刷工場を改造をたシアターの外観(関連画像)民家の車庫を改装し書店に-中崎に「地球に効く本屋さん」(梅田経済新聞)天劇キネマトロンSalon de AManTO

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース