ROBOTがテーマの国際デザインコンペ、大賞は「Mobile Eco-Robot」

「グランプリが獲れて夢のよう」と話す、大賞を受賞したEdilson Uedaさん。

「グランプリが獲れて夢のよう」と話す、大賞を受賞したEdilson Uedaさん。

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 国際デザイン交流協会(略称=JDF)(大阪市北区梅田1)が主催する「国際デザインコンペティション2007」の最終審査を兼ねた公開プレゼンテーションが2月14日、グランキューブ大阪(大阪国際会議場、北区中之島)で開催された。

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 1983年に第1回が開催された同コンペは、今回が15回目。昨年に続き「ROBOT」をメーンテーマに、地球温暖化、環境汚染、代替エネルギーなどの問題解決につながるデザイン提案をする「For GAIA」、移動、安全などの課題に対しユニバーサルデザインの観点から解決する「For Social Place」、個人の生活の中に存在するコミュニケーションや健康などを、充実した生活実現に向けたデザインを提案する「For Individual Area」の3つのサブテーマに沿って、昨年の秋に作品を募集した。

 会場では、昨年11月に行われた1次審査会で選定された25点の「優秀作品」をパネル展示し、中でも評価の高かった18作品の提案者を各国から招聘(しょうへい)、本人によるプレゼンテーションが行われ、6人の入賞者が決定した。

 今回、大賞(内閣総理大臣賞)に選ばれたのは、ブラジルのEdilson Uedaさんによる作品「Mobile Eco-Robot」。汚染海域を改善するためのロボットで、海の汚染領域を探査し、海水の有毒廃棄物を回収し清浄するというもの。受賞したUedaさんは「JDFのコンペはブラジルでもとても有名なコンペで、他のコンペと違ってとても考えさせるもので刺激になっている」「『デザインとは作ることではなく社会へのメッセージ』だと捉え、今回もロボットというテーマにメッセージを表現した」「今まで何度も出してきて初めてグランプリが獲れて夢のよう」「今後も環境のことを考えたデザインをしていきたい」などと話している。

 表彰後の審査講評では、審査委員長で大阪大学大学院教授、デザインディレクター、医学博士の川崎和男さんが「環境問題など負の遺産をデザインだけが解決してくれるのでは」とし、「招聘者はその可能性を十分に持った人々」などと評した。

 翌日には、「個別コミュニケーション」と題し、作品に興味を示している企業や団体に、招聘者が個別にプレゼンテーションを行うデザインビジネスミーティングが行われ、11社が参加した。

「Mobile Eco-Robot」のモックアップ(関連画像)国際デザイン交流協会

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