梅田の地下商店街「ホワイティうめだ」(大阪市北区小松原町・堂山町)の改装に伴い、約半世紀にわたり親しまれてきた「泉の広場」の噴水が撤去される。5月9日にお別れ会が行われた。
泉の広場はホワイティうめだの前身「ウメダ地下センター(ウメチカ)」の拡張工事に伴い、1970年に開設。「地下街で味気ない」という声を受け、噴水が誕生。初代の噴水はシャンデリアが特徴で、その珍しさに硬貨を投げ入れる人が多くいたという。1981(昭和56)年に2代目に交代し、2002年にミラノの彫刻家がデザインした少年像を設置した3代目が登場した。
お別れイベントにはホワイティうめだを運営する大阪地下街(北区小松原町)も参加。辻川哲夫取締役は「50年間の活躍本当にお疲れさまでした。ゆっくり休んでください」と泉の広場へ労いの言葉を送った。一般客として参加抽選に応募し、当選した60代の女性は「ウメチカのコーヒー店でアルバイトをしていて、仕事帰りの父とご飯を食べるためによく待ち合わせ場所として使った。地下なのに水の音が聞こえるのがすごくすてきだった」と当時を振り返った。
泉の広場を含む「ホライティうめだ2期エリア」は11月にリニューアルオープンする予定。改装後もホワイティうめだの名称は維持し、噴水はLED照明で水を表現する木のモニュメント「(仮称)WATER TREE」に生まれ変わる。