没入型展覧会「アール・ヌーヴォーの女神たち」が12月9日、グランフロント大阪(大阪市北区大深町)北館地下1階ナレッジキャピタル イベントラボで始まった。
19世紀末から20世紀初頭にアールヌーボーを代表する画家としてパリで活躍したチェコ出身のアルフォンス・ミュシャの作品とミュシャが描く女性を没入感のある動画作品の2部構成で紹介する同展。ミュシャの作品は、曲線を多用し、幾何学的な模様を使った装飾的な女性像が特徴で「線の魔術師」とも呼ばれている。
オリジナル作品展示コーナーでは、約40年前からミュシャ作品を収集する静岡県在住の尾形寿行さんが所蔵するOGATAコレクションから約150点を展示。ミュシャが脚光を浴びるきっかけになった女優サラ・ベルナールを描いたカラーリトグラフのポスターをはじめ、ポストカード、菓子箱、書籍の挿絵などさまざまな作品が並ぶ。ミュシャが無償でデザインしたという1918年に独立したチェコスロバキア共和国のコルナ紙幣や切手なども展示する。
高さ約3メートルのスクリーンに囲まれた約70平方メートルの空間に、ミュシャが描く女性や花、パリの街並みなど約16分の動画を投影し、ミュシャ作品の世界観を再現して没入感のある演出を施す。尾形さんは動画作品を見た感想について「流れるような線で女性を描くミュシャ作品は、動画にするには最適だと思う。若い人にも来場してもらえるのでは」と話す。
同館1階の「CAFE Lab.」では、ミュシャ作品をイメージしたコラボレーションメニュー6種類を期間限定で販売する。フォームミルクに「舞踏(ダンス)」、「絵画」などの作品をあしらった「四芸術カプチーノ」(4種880円)やチェコの郷土料理をアレンジした「クライダ風クリームスープパスタ」(1,650円)などを用意。
開催時間は、平日=11時~20時、土曜・日曜・祝日=10時~19時。「CAFE Lab.」の営業時間は9時~21時(土曜・日曜・祝日は8時から)。入場料は、大人=2,200円、大学・専門・高校=1,800円、中学・小学生=900円、未就学児無料。1月28日まで(1月1日は休み)。