阪神梅田本店(大阪市北区梅田1)新棟の開業日が6月1日に決定した。飲食フロア「スナックパーク」の復活など、食分野を大きく強化する。
2021年秋のグランドオープンを目指し、2期に分けて全館を建て替え中。新棟はその1期分で、規模は地下1階地上9階建て、売り場面積2万7000平方メートル。阪急うめだ本店の高級志向・非日常性に対し、同店では食の提案を中心に日常性を打ち出す。
その象徴として、名物「いか焼き」で知られる「立ち食いの聖地」スナックパークが復活する。席は全てスタンド式で、従来より60席増の130席に拡大する。このほか、「ふじ屋」「道頓堀赤鬼」「魚がし日本一」「カドヤ食堂」「天ぷらの山」「ローマ軒」など13店が出店する。
復活理由について、小森栄司常務は「気楽さやワンコインが原点。大阪の日常的なおやつ感覚で気の張らない世界観を重視した」と話す。
食物販フロア「阪神食品館」は地下1階~地上1階に拡大して2層化。1階には、常時15種類をそろえる食パンセレクトショップなどの「パンマルシェ」、20カ国・約400種類のワインを試飲できる日本最大級のワイン売り場「リカーマルシェ」を設ける。同階には、米ニューヨークのハンバーガーレストラン「シェイクシャック」関西1号店も出店する。
食品の売り上げ構成比は、従来の45%から開業後48%に高めたい考えという。中長期的には50%以上を目指す。
2階以上は婦人服・雑貨を中心に構成。高級品を含むビニール傘を常時200本そろえる売り場や、西日本最多ブランド数のSサイズ売り場、試着環境にこだわったパンツショップ、約4000パターンの足サイズに応じるオーダーパンプスなど、特徴的な店作りを展開する。
小森常務は「従来の顧客層である50~70代女性に加え、梅田・西梅田で働く30~40代女性の新たな層も獲得したい」と意気込む。
2018年度通期の売り上げ目標は420億円。