桂蝶六さん、来春「桂花團治」襲名へ-70年ぶりに名跡復活

「三代目 桂花團治」を襲名する桂蝶六さん

「三代目 桂花團治」を襲名する桂蝶六さん

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 天満天神繁昌亭(大阪市北区天神橋2)で12月1日、落語家・桂蝶六さんが「三代目 桂花團治(かつらはなだんじ)」を2015年4月に襲名すると発表した。桂花團治の復活は70年ぶり。

襲名披露会見の様子

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 蝶六さんは1962(昭和37)年、大阪府豊中市生まれ。2代目 桂春蝶さんの最後の弟子で、落語会を中心に、大阪青山大学客員教授、大阪アニメーションスクール、放送芸術学院非常勤講師、講演会などでも活躍する。狂言師・森五六九(もりごろく)としての顔も持つ。

 初代桂花團治は、一門の祖である初代桂春團治の弟弟子にあたり、明治末期から大正期にかけて活躍し、吉本興業草創期に唯一の看板芸人として人気を博した。二代目は、五代目笑福亭松鶴が主宰した楽語荘の同人となり、上方落語の保存と継承に尽力。今回の襲名は、初代桂花團治の遺族から「この名跡を復活したい」とい申し出が春團治一門にあり、蝶六さんに白羽の矢が立った。蝶六さんに決めた理由は「直感。オーラと華やかさを感じた」と初代花團治のひ孫の山田りこさん。

 襲名披露発表会では、蝶六さん、桂福團治さん、桂春之輔さん、芸能史研究家の前田憲司さん、山田さんが登場。福團治さんは「春蝶を思い出す。あの世で喜んでもらえるように頑張っていただきたい」と蝶六さんにエールを送り、山田さんは「ひいおじいちゃんの生きた証が70年ぶりに、この世に復活するなんて感無量」などと話した。

 蝶六さんは「師匠のおかげというのがとても大きい。本当に大きな名前なので僕はまだ足りないと思う。名前のように花のある噺(はなし)し家になりたい」「初代はお茶屋話など艶っぽい話を得意とされていたようなので今後挑戦したい」と話すと、桂春之輔さんが「蝶が花に飛ぶわけや」と口添えし笑いを誘った。

 襲名披露公演は2015年4月26日、池田市民文化会館アゼリアホールで開催する「いけだ春団治まつり」で行う予定。その後、天満天神繁昌亭や東京、横浜など各地で計画中。

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