新梅田シティで「夜の鳴く虫観察会」-都会では珍しいマツムシの鳴き声も

虫の声に耳を傾けながら「新・里山」内を散策した。写真左前=藤本和典さん。

虫の声に耳を傾けながら「新・里山」内を散策した。写真左前=藤本和典さん。

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 新梅田シティ(大阪市北区大淀中1)敷地内「新・里山」で8月25日、梅田スカイビルのオフィスワーカーを対象にした「夜の鳴く虫観察会」が行われた。同施設で働くオフィスワーカーやその家族からなるボランティアグループ「新梅田シティ里山くらぶ」が企画した。

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 「新・里山」は、積水ハウス本社がある「新梅田シティ」北側の約8,000平方メートルの敷地に、同社をはじめとする地権者が共同で日本の里山を手本に造ったもの。雑木林や野菜畑、水田、竹林、茶畑などを配し、本来この地域に生息する生き物を守りながら、地域の子どもたちに自然体験の場を提供している。

 当日は、同社が「3本は鳥のために、2本は蝶のために」をキーワードに生態系の再生を提案する「5本の樹」計画の監修にも携わる、シェアリングアース協会代表の藤本和典さんが講師となり、さまざまな昆虫について解説を行った。藤本さんは「毎月この『新・里山』に来るたびに新しい出会いがある。それを堪能してほしい」と話し、参加者らは藤本さんの案内のもと、『新・里山』に入った。

 当日の気温は低く、「気温が低いと虫は鳴きにくい」(藤本さん)と話していたが、入るとすぐに「ハラオカメコオロギ」の鳴き声が確認できた。「顔がオカメの面に似ているからオカメコオロギと言います」「コオロギの成虫は1週間しか生きられない。鳴き声は短い期間に伴侶を探すための必死の声」などと解説を受けながら歩き進めると、頭上には「アブラコウモリ」が飛び始め、ツチガエルの鳴き声も確認された。藤本さんが6月に訪れた際にはクワガタを確認。9月下旬~10月には、バードウオッチャー憧れの鳥「サンコウチョウ」など、渡り鳥が休憩にやってきた場面にも遭遇しているという。

 終了間際には「マツムシ」の声を聞くこともできた。都会でマツムシの鳴き声を聞くことは珍しいと話し、藤本さんも感激した様子。散策終了後は、虫の飼い方やエサなどについてアドバイス。最後は、『新・里山』でできたスイカを全員で食べ、観察会は終了した。

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