国立国際美術館（大阪市北区中之島4）で現在、「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」が開催されている。

ピカソの恋人を描いた「緑色のマニキュアをつけたドラ・マール」（左）

　ドイツ出身の美術商ハインツ・ベルクグリューンのコレクションを所蔵するベルリン国立ベルクグリューン美術館の、パブロ・ピカソ、パウル・クレー、アンリ・マティス・アルベルト・ジャコメッティなど20世紀を代表する芸術家の作品97点に、日本の国立美術館の所蔵・寄託作品11点を加えた108点を展示する同展。ピカソ作品35点を含む76点が日本初公開となる。

　ピカソは初期の「青の時代」から晩年まで、画風の変遷をたどりながら40点以上を展示。見どころは、第二次世界大戦中、ナチスドイツに略奪されたされた過去を持つ「黄色のセーター」、1936年から1943年までピカソの恋人だった芸術家を描いた「緑色のマニキュアをつけたドラ・マール」。

　青い壁の展示室には、ピカソを代表とするキュービズムに影響を受けたクレーの作品34点を並べる。マティスは、油絵、デッサン、彫刻のほか晩年の希少な切り紙絵などさまざま表現の作品を並べる。ジャコメッティは、細長く引き伸ばされた人物像が特徴のブロンズ像を展示する。

　島敦彦館長は「ベルクグリューンは収集した絵画作品に合うアンティークの額を探して組み合わせている。額にも注目して作品を見てほしい」と話す。

　開館時間は10時～17時（金曜・土曜は20時まで）。月曜休館（5月1日は開館）。入場料は、一般＝2,100円、大学生＝1,300円、高校生＝900円。中学生以下無料。5月21日まで。