中之島エリアの歴史をたどる特別展「中之島点描(てんびょう)」が6月13日、大阪府立中之島図書館(大阪市北区中之島1)3階展示室で始まった。
明治時代の様子を描く「中之島公園之景」(大阪府立中之島図書館所蔵)
毎年夏と冬の年2回行う特別展。今回は、1904(明治37)年の開館から118年目を迎える同館が「中之島の歴史」をテーマに、江戸~現代の中之島の様子を描いた絵や写真など80点の所蔵品を展示する。
展示は6つのテーマに分けて行う。「橋と川のある町」では中之島に架かる13の橋を描いた「大川便覧」、「堂島米市場と蔵屋敷」では米市場の様子を描いた同館の貴重書「堂島米あきない」など江戸時代の資料を並べる。「近代―中之島周辺の変貌」では、現在の大阪市東洋陶磁美術館の場所にあった「大阪ホテル」の絵はがきや、明治時代の中之島公園を描いた「中之島公園之景」など、明治から昭和初期までの中之島の様子を紹介する。
「大阪図書館の誕生とその蔵書」では、1922(大正11)年に南北に施設を増築した際の設計図や設立時に資金寄付を行った財閥・住友家からの寄贈品など、同館に関連する資料も展示する。
同館司書の絹川紘平さんは「貴重書以外の展示品は、同展覧会会期後に手に取って見てもらうことができる。新しい学びや気付きのきっかけになれば」と話す。
開館時間は10時~17時。日曜・祝日休館。入場無料。7月30日まで。