大阪市立扇町総合高等学校(大阪市北区松ヶ枝町1)の生徒が3月10日、天三おかげ館(天神橋3)前で宮崎復興を支援する特産品販売イベントの告知と募金活動を行った。
大阪市立扇町商業高等学校から2001年に現在の校名に変更した同校では、改称と同時に総合学科を開設。同科の2年生有志が宮崎県復興支援のプロジェクトに取り組んだ。教頭から「新燃岳の噴火や口蹄(こうてい)疫、鳥インフルエンザの影響を受けた人たちに何かできないか」と言われたことがきっかけで、柴田宙依さんを中心に9人が手を挙げ募金活動と特産品の販売を企画した。
同校には6つの系列があるため、それぞれの系列で役割を分担。国際観光系列の柴田さんはPRを、マーケティングデザイン系列の西川慧さんはチラシや募金箱の制作、大阪文化系列の田中真弥さんは商品のピックアップと販売を担当し、会計ビジネス系列の学生が商品の値決めなどを行った。プロジェクトは2月初めごろから開始し、特産品販売と募金を告知するチラシを作り、商店街内の店舗に貼ってもらうよう依頼するなどしてきた。
今月8日と10日には天神橋筋商店街内「天三おかげ館」前でチラシ配布と募金活動も実施。教員の高田大介さんに「声出して」「断られても折れたらあかんで」などと指導されながら、通行人に声を掛けた。「最初は恥ずかしがって大きな声をなかなか出せない子もいたが、終わるころにはもっと続けたいと言っていた」と8日の活動を振り返る高田さん。この日も最初はおとなしかったが、次第に大きな声で呼びかける学生や一人ひとりに丁寧に趣旨を説明する学生が出てくるなど、地域の人とコミュニケーションを取りながら活動した。募金は2日間で約6万7,000円が集まった。
今月16日には、同校正門と西門前で特産品を販売。約100種ある特産品の中から売れ筋の商品をピックアップし、20万円分仕入れた。正門前では「OLの方がよく通るので、スイーツやマンゴープリンなど女性受けの良いものを販売する」(田中さん)。当日は、日向夏を使ったドリンクやドレッシング、スイーツ、宮崎牛や地鶏の加工品など食品を中心に販売するという。
柴田さんは「宮崎といえば『食べ物がおいしい』。販売の時には、有名なものもマイナーなものもアピールできたら」とし、「目標は完売。買ってくれた人がいい気持ちになってくれたら」と意欲をみせる。募金と特産品販売で得た利益は、学校を通じて宮崎県と高原町に全額寄付する。
特産品の販売は16日正午から完売まで。当日は募金も受け付ける。