レシピ投稿サイト「シュフステージ」を運営するPIx(ピックス=大阪市鶴見区)のインターン生2人が就職内定祈願メニュー「内定ラーメン」をプロデュースし、10月19日から梅田のラーメン店で提供を始める。
同メニューは、同社の吉村大作社長が「不況で就職活動が厳しく、全国の学生が内定を取れずに悩んでいる。将来社会を背負う学生の就職活動を応援しよう」と企画。「合格祈願の商品はたくさんあるが、内定祈願の験担ぎ商品がなく、ラーメンは学生にとって身近な食べ物」であることから、「内定ラーメン」を発案した。
商品のプロデュース責任者は、同社インターン生で大阪大学学生の中川一樹さんと千代田悠生さん。中川さんは大手商社に、千代田さんは大手電機メーカーに就職が内定しており、「内定獲得者だからこそ出る発想を持ち、就活生に最も近い感覚を持っている」ことからプロデュースを任された。
「内定ラーメン」は、ネギやワカメを多めにし、ノリに「内定3カ条」を記載しているのが特徴。内定3カ条は「テクニック編」と「モチベーション編」の2種を用意する。内定3カ条の内容は、中川さんが就職活動中に出会った、就職支援予備校代表でLive Aliveの上田浩史社長が監修した。同メニューは、「西松家」(大阪市北区兎我野町)、「らーめん北斗」(芝田、阪急三番街南館地下2階)の2店舗で提供する。価格は700円で、1日限定30食。同メニューを提供してくれる店舗探しから商品開発までを手掛けた2人は「すべてが初めてのことだったので苦労したが、就活生のためだと思うと頑張れた」と振り返る。
今月19日には、両店で「内定ラーメン販売記念イベント」を開催。今秋から就活を始める大学3年生と、現在も就活に挑む大学4年生計20人が集まり決起集会を行う。イベントでは、上田社長の講演や内定獲得者に話を聞く時間も設け、当日は、リクルートスーツを着た学生に限り、同メニューを190円で提供する(90食限定)。
中川さんは「100社以上にエントリーし、面接に進めたのは半分もなかった」、千代田さんは「70社にエントリーし30社以上面接に進めたが、エントリーシートは時間をかけた分よかったけど、面接で苦労した」と振り返るが、「つらいことはあるが、一踏ん張り頑張ってほしい」と中川さん。「モチベーションを上げるためにも、自己分析、業界研究、情報集めのためにも早めに活動すると視野が広がる。例えば商社に入りたい場合、メーカーの説明会に行きメーカー側から見た商社の話を聞くなど、就職前にしかできないこともある」(千代田さん)とアドバイスする。「落ちても落ち込まない。乗り越えたら学ぶことがある。ラーメンをきっかけに就活に取り組んでほしい」とも。