ホテルグランヴィア大阪(大阪市北区梅田3、TEL 06-6344-1235)は、26階の客室の一部を「Ecology&Healing~心と身体と環境に優しい~」をコンセプトに改装し、「グランヴィアフロア『憩(いこい)』」として7月7日にリニューアルオープンする。
外資系ホテルやビジネスホテル、高級レストランの進出で競争にさらされる中、「ホスピタリティ地域ナンバーワンホテル」を目指し、宿泊部門ではフロアコンセプトを明確にしたリノベーションを行っている同ホテル。2007年は北欧をコンセプトに、女性をターゲットにした24階の「Freja~フレイア~」、昨年には団塊世代を狙った25階の「なごみ」をリニューアルオープンしている。今回はその第3弾。改装費用には1億6千万円を投入した。
「憩」は、24階・25階の共通テーマである「癒やし」を継承したもので、30~50代のビジネスパーソンや成人女性とその両親といった3人での利用客をターゲットに据える。「心」「体」「環境」に優しいをコンセプトにした室内空間は、オフホワイトと濃茶でまとめ、アクセントカラーに深いグリーンを使用し、落ち着きのある雰囲気に仕上げた。
喫煙ルームを除く48室とエレベーターホールには、京都市立芸術大学とのコラボレーションによるモダンアートを配置。作品は新進気鋭の作家10人によるオリジナルモダンアートで、同大の潮江宏三学長は「座っていても寝ていてもテレビより気になってしまう、何回も見てしまうのがアート作品。ヘビーではない刺激があってこその癒やしでは。自信を持っておすすめできる」と話す。同大の鶴田憲次美術研究科長のは「癒やしというテーマをもらって、当たり障りのない作品であれば芸大じゃなくてもいい。インパクトはあるが邪魔にならない作品を提供し、現代美術に触れてもらう機会になれば」とし、作家名やプロフィールも出して設置することを提案したという。
「体に優しい」特徴は、ホルムアルデヒドや生活臭を吸着し消臭するクロスやカーペットを採用。調湿建材「エコカラット」も導入し、湿度が高くなると湿気を吸収し低くなると湿気を放出する、快適にくつろげる空間作りを目指した。可動式で脚を伸ばしてくつろげるカウチの設置なども。間接照明や読書灯にはLEDを導入、間伐材を用いたオリジナルスツールを設置するなど環境にも配慮した。
「憩(いこい)」はツインルーム28室、デラックスシングルルーム27室。宿泊料金は1室、デラックスシングル1人利用=23,100円、同2人利用=27,720円~、ツインルーム2人利用=38,115円~、3人利用=43,890円~。今月7日から宿泊料金の一部を温室効果ガスの排出権の取得・償却に充てる「地球にやさしい時間~カーボンオフセット付き宿泊プラン~」(ツイン1室=16,800円~)、ツインルームにナチュラルフレンチのフルコースディナー、入浴剤やハンドタオルのプレゼントや大丸梅田店のファッションナビゲーターが買い物をサポートするサービスなどをセットにした「母と娘の優しい時間」(1室=30,450円~)を、同コンセプトフロア限定で販売する。