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大阪市立科学館の展示場がリニューアル 35年ぶり、体験型展示を拡充

4階に移動したアジア初のロボット「学天則」の復元

4階に移動したアジア初のロボット「学天則」の復元

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 大阪市立科学館(大阪市北区中之島4)の展示場全体が8月1日、1989(平成元)年の開館以来35年ぶりにリニューアルされた。

体験型展示を拡充

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 日本初の科学館で、初めてプラネタリウムを導入した四ツ橋の大阪市立電気科学館を継承し、1989(平成元)年10月にオープンした同館。プラネタリウムをはじめ、実験装置や資料を並べた展示場、サイエンスショーコーナーなどを設け、2022年には来館者2000万人を達成している。「本物」「実物」「生の現象」に注力し、開館以来35年ぶりに展示場全体をリニューアルした。

 4階建てで広さ約3000平方メートルの展示場には、200点以上の展示を用意する。4階は、「私たちの宇宙」「科学の歴史とあゆみ」「大阪と科学」の3つのテーマを体験型展示や実物資料を通して紹介。見どころは地元・大阪ならではの展示で、大阪市立電気科学館で人気があった展示の再現や、大阪で行われた科学に関する研究・活動の紹介、96年前に大阪で作られたアジア初のロボット「学天則」を復元したロボットの展示などを行う。

 3階は、「物質の研究」をテーマに身の回りの物質を化学の視点で紹介。ガラス玉と水晶玉を偏光板で観察し原子の並び方の違いを見つけてもらったり、さまざまな金属素材のブロックを持ち上げて重さの違いを感じてもらったりする体験型展示などを用意する。「大阪のものづくりと化学」と題し、56種類の生薬を展示する「生薬ウォール」と共に製薬会社が集まる町「道修町」(中央区)を紹介するコーナー、和泉(大阪府南西部)で製作され、大阪府知事指定伝統工芸品である「和泉蜻蛉(とんぼ)玉」紹介するコーナーなども設ける。2階は、「みんなでたのしむサイエンス」をテーマに約35点の体験型展示を用意し、鏡やボール、磁石、音などを使い身近な生の現象を体験してもらう。

 同館の吉岡克己館長は「リアルな展示デザインが大きな特徴。当館の科学技術資料と生の現象を再現する展示装置をつなげる工夫を凝らした。科学好きが育っていく施設に発展させていきたい」と話す。

 開館時間は9時30分~17時(8月25日までの土曜・日曜・祝日と8月13日~16日は18時まで)。毎週月曜(祝日の場合は翌平日)、9月3日、12月2日~5日は休館。展示場の観覧料金は、大人=400円、学生(高校・大学)=300円、中学生以下無料。プラネタリウムは別途。

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