阪急電鉄(大阪市北区芝田1)の新型特急車両「2000系」「2300系」が来年夏、運行を開始する。
「安心と快適、そして環境に配慮した新しい阪急スタイル」を開発コンセプトに、2013(平成25)年以来11年ぶりに車両のモデルチェンジを行う。製造は日立製作所。神戸・宝塚線の「2000系」は窓側が背もたれとなるロングシート仕様で、京都線の「2300系」は進行方向に合わせて背もたれの向きを変えられるセミクロスシート仕様。それぞれ8両編成で運行する。「2300系」の大阪方面から4両目には、同社初となる有料の座席指定サービスを導入する。サービスの詳細は後日発表する。
車両カラー「阪急マルーン」や木目調の化粧板、ゴールデンオリーブ色の座席などは引き続き採用しつつ、車両前面の窓ガラスには曲線を取り入れ「疾走感」を演出するという。2000系のロングシート両端の袖仕切りは、半透明のデザインに変え、開放的な車内空間の実現を目指す。制御措置に新たな半導体素子を採用することで、消費電力量は既存車両と比べて約60%削減できるという。
省エネルギー性能と静音性に優れているという「インバーター式空調装置」や空気清浄機を全車両に設置し、快適性の向上も目指す。先頭車両の車椅子スペースは、座席を撤去し車椅子固定具を新設。壁面の手すりも増設する。