大阪中之島美術館(大阪市北区中之島4)で4月9日、国内で14年ぶりの回顧展となる「モディリアーニ -愛と創作に捧(ささ)げた35年-」が開催される。
2月2日に開館した同館の特別展第2弾として企画した。国内外の美術館が所蔵するモディリアーニの油彩画や水彩、素描など約40作品をメインに、モディリアーニと交流があった「エコール・ド・パリ」のピカソやシャガール、藤田嗣治など20世紀初頭のパリで活躍した芸術家25人の絵画や彫刻作品も展示する。
イタリア出身のモディリアーニは1906年、21歳でフランス・パリに渡り、一時は彫刻家を志すものの、35歳の若さで亡くなるまで一貫して肖像画を描き続けた。細長いフォルムとアーモンド型の目を持つ独自の人物像を確立し、同時代の芸術家や知人、恋人をモデルにした作品を残した。
会場は、「芸術家への道」「1910年代パリの美術」「モディリアーニと日本」「モディリアーニ芸術の真骨頂 肖像画とヌード」で構成する。見どころは、同館が所蔵するモディリアーニ作品「髪をほどいた横たわる裸婦」と同じ女性を描いたアントワープ王立美術館(ベルギー)の「座る裸婦」を並べた展示と、ハリウッド女優グレタ・ガルボ愛蔵の世界初公開作品「少女の肖像」。
同展を企画した研究副主幹の小川知子さんは「モディリアーニは貧しくとも、絵を描く以外の仕事をせず妥協のない生き方を貫いた。モディリアーニの作品を通して自分の生き方を見つめ直してもらえたら」と話す。
開催時間は10時~17時。入館料は、一般=1,800円、大高生=1,500円、小中生=500円。月曜休館(5月2日、7月18日を除く)。7月18日まで。