福井県、石川県、富山県、新潟県の物産展「阪神の北陸4県 味めぐり」が3月13日、阪神梅田本店(大阪市北区梅田1)8階催場で始まった。
2015年4月の北陸新幹線開通をきっかけに始まった同展は、今年で4年目。今回は、酒好きのバイヤー・早坂恵美さんがセレクトした酒、発酵食、郷土料理など約60店が集結。1000種以上を販売する。
会場には、2016年12月に発生した糸魚川大火で、ほぼ全ての蔵を焼失した新潟県「加賀の井酒造」(新潟県糸魚川市)が催事初登場。阪神梅田本店では2016年に地下1階 和洋酒売り場に出店して以来となる。第十八代蔵元の小林大祐さんは「昨年3月にようやく新蔵が完成した。新しい蔵のお酒を飲んでもらうのは緊張するが、これまで来ていただいていた方にも新酒を楽しんでもらえたら」と意気込み、「新潟は軟水が多いが、このお酒は硬度の高い水を使っている。水の味を生かして、後味にボリュームのある味わいに仕上がっている」と特徴を話す。
北陸は海に面していることから、塩と海産物が豊富で、塩漬けした海産物を糖やこうじで漬け直す発酵食が人気。「錢福屋」(石川県)は、体内に猛毒テトロドトキシンを持つことで知られるふぐの卵巣を塩とこうじ漬けし、3年間漬け込むことで猛毒を消した伝統食「ふぐの子糠漬」(1個1,080円)を販売する。石川県でしか生産していない希少なもので、塩気とうま味が酒やご飯に合うという。
早坂さん一押しは、「若狭小浜 田村長」(福井県)の「鯖(さば)へしこ」(4分の1尾=972円)。「辛口の日本酒をお供に食べるのがお勧め」と話す。
そのほか、「福丸ごーじょーもん」(福井県)の越前焼かに・せいこかに(各1,201円)や、「白えび亭」(富山県)の「白えびてんぷら」(100グラム=1,296円)、「甘えび唐揚」(100グラム=756円)などの実演販売も行う。
早坂さんは「北陸に訪れる人は年々増えているが、今回はあまりなじみのない郷土料理をそろえた。イートスタンドのコーナーも用意しているので、夜は大阪の夜景を眺めながら、お酒と共に楽しんでもらえたら」と話す。
営業時間は10時~20時(最終日は16時まで)。今月19日まで。