大阪・梅田の老舗トンカツ店「小ばやし」(大阪市北区茶屋町)で3月9日まで行われていた受験票を提示すれば無料になる「合格保証」付きトンカツ定食サービスに、期間中延べ121人の受験生が来店した。
1930(昭和5)年に難波で創業し、トンカツ専門店として「大阪初」をうたう同店。国産ロースかつ、ご飯、みそ汁、キャベツ、漬物が付く特別セット「受験合格カツ」(1,000円)サービスを、大学・高校受験に合わせて2月19日に始めた。受験票(コピー不可)提示を条件に無料で提供し、試験に合格した場合に限り自己申告制で後日報告を兼ねて「出世払い」に来てもらうというもの。同店周辺には関西大学や大阪工業大学のキャンパスもあり、「栄養満点のトンカツを食べて元気よく、縁起もかついで気持ちよく試験に臨んでほしい」と企画した。
19日間で121人の受験生の利用があった。ツイッターで「帰り際に店員に笑顔で送り出してもらって泣きそうになった。受からなくてもまた行きたい」というコメントもあったという。サービス終了後、現在までに14人の試験合格の報告と「出世払い」があった。受験生からは「小ばやしさんのトンカツのおかげで国立大学に合格しました。ありがとうございました」というメッセージも寄せられた。
3代目店主の中村直介(なおすけ)さんは「合格発表を聞くと、少しでも力になれたのではとうれしく感じる」と晴れやかな様子で話す。「毎年開催していきたい」とも。
営業時間は11時30分~15時、17時~22時。