梅田と大淀方面をつなぐ「うめきた地下道」(大阪市北区大深町)が12月19日10時、新歩道に切り替わった。
89年前の1928(昭和3)年に開通した同地下道。「うめきた2期」開発の一環として、全長200メートルのうち150メートルが閉鎖されることになった。
当日は工事関係者、交通誘導員、報道関係者、名残を惜しむ地域の人々ら約80人が梅田側交差点の4カ所に集まった。
10時過ぎには、地下道閉鎖を知らせる掛け声とともに、旧入り口前の歩行者信号を撤去。新歩道が開通し、塗装も真新しい横断歩道の上を大勢の人々が次々に渡っていった。
梅田スカイビルに通勤する高瀬奈々さんは「つらい時も、楽しい時も通った道。今朝はこれで最後だと思い、一歩一歩踏みしめて歩いた」と話す。新歩道を渡り終え、「しばらくは寂しいけれど、駅からは少し近くなるし、日差しを浴びて歩けるからいいですね」とも。
新歩道は、梅田スカイビル側に残る地下道(約50メートル)に合流する。歩道には歩車分離の自転車道も整備された。地下道は2023年春、うめきたに新駅が開業し、地上部の線路を撤去、東西道路(大阪駅北1号線など)が完成すると完全に閉鎖される。
うめきた2期では「『みどり』と『イノベーション』の融合拠点」をテーマにまちづくりを進めている。2018年夏には事業者を決め、開発事業を本格化させる。2024年夏のまち開きを予定している。