うめきたSHIPホール(大阪市北区大深町)2階で2月23日、写真展 「国境なき医師団“紛争地のいま”展」が始まった。初日は開場2時間前から人が集まり、11時には約70人の行列ができた。
銃撃を受け、翌日脚を切断することになる6歳の男の子と、その子をうつろな表情で抱く医師。空爆で壊滅した病院と、焦げた窓枠の外に見える「WHY?」の殴り書き――。
2016年10月に東京で初開催し、2500人以上が来場した同展。紛争地で、医療施設や患者を狙った攻撃が繰り返されている現状とそこで生きる人々の姿を、写真と映像により伝える。実際に紛争地で活動した日本人スタッフによる約20分の講演も毎日行う。
2015年10月に起きたアフガニスタン・クンドゥーズの病院への爆撃では、国境なき医師団45年の歴史で最悪となる患者・スタッフ42人が死亡した。同団体関連医療施設への攻撃は、シリア、イエメン、ウクライナ、アフガニスタン、スーダンで2015年に75施設106回、2016年に21施設50回に上ったという。
国境なき医師団は、1971年にフランスで設立された緊急医療援助団体。活動資金の9割以上を民間からの寄付でまかなう。海外派遣スタッフ約7000人以上と、現地スタッフ約3万1000人が約70の国と地域で活動している。
開催時間は10時30分~20時(最終日は19時まで)。入場無料。今月26日まで。