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HEP HALLで「現代美術二等兵」20周年展-脱力系作品150点展示

会場には約150点の作品が並ぶ

会場には約150点の作品が並ぶ

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 HEP HALL(大阪市北区角田町、TEL 06-6366-3636)で7月13日、アートユニット「現代美術二等兵」の活動20周年を記念した「駄美術大博覧会」が始まった。

「13日の金太郎」

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 「お菓子に駄菓子があるように、美術界にも『駄美術』があってもいいのでは」と、クスッと笑える「迷作」を作り続ける「現代美術二等兵」は、籠谷シェーンさんとふじわらかつひとさんの2人によるアートユニット。1991年に京都市立芸術大学彫刻専攻を卒業し、それぞれ就職。卒業前に学内のギャラリーで作品を展示したところ「思いのほか受けた」ことから卒業1年後に3人が集まり、「堅い現代美術作品は面白くない。面白い作品を作って並べたら作家先生になれるのでは」とグループ展を開いた。

 その後、年に一度展覧会を開き、1998年の個展「現代美術二等兵の駄美術宣言」からは籠谷さんとふじわらさんの2人体制に。それぞれパッケージデザイン、フィギュアなどを作る仕事に携わりながら、それぞれが作品を制作し持ち寄るスタイルで活動を続けている。

 同展では、これまでの展覧会で人気のあった作品や再制作した作品約150点を展示。「歴史」「生活」「無意味」「伝統」「自然」「文化」の6つのカテゴリーに分類して博覧会形式で展示。「たくさん作品があるのでカテゴリー分けしたが、『こっちのカテゴリーでもいいやんか』と大げさにしているのが間抜けな感じ。まとめて見られるのが見どころ」と籠谷さん。

 会場では、絵画、彫刻、写真などジャンル不問の「脱力エンターテインメント作品」を展示。「伝統」では、犬の胴体に能面を付けた「能面犬」、金太郎人形がマスクを付けた「13日の金太郎」、4つの獅子舞人形がダンスする「C C TRAIN」、つらい修行に反抗しただるま「ぐれダルマ」などの人気作品が並ぶ。「生活」ではナスカの地上絵を模した蚊取り線香「ナスカの夏、ペルーの夏」、削り節の形をした「鉛筆削り節」、「歴史」では、「ミロのビーナス」をアレンジした作品をそれぞれキャプションとともに展示し、1人で来場した人は笑いをこらえ、グループでの来場者は笑い合う様子が見られる。会場内では過去の作品や活動内容をまとめた動画も上映。会場外ではグッズも販売する。

 籠谷さんは「昔も今も考えや技術に進化がない(笑)。次の5年、10年も変わらずやっていき、25周年に大きな展覧会ができたら」と意欲を見せる。会場内は撮影自由。「まねられても損害はないので、写真を撮ってツイッターやブログなどでどんどん流してほしい」と話す。

 開催時間は11時~20時。入場無料。今月25日まで。

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