天神橋筋商店街(大阪市北区天神橋)1~3丁目アーケードに12月6日、関西大学学生らが制作した大型絵馬2枚と巨大タペストリー1枚が掲げられた。
絵馬は、同商店街と大阪天満宮のさらなる発展を祈念するもので、横2.2メートル、縦1.5メートルのプラスチック板に壁紙を貼り、両面に来年の干支(えと)「卯(う)」を描いたもの。関西大学社会学部の大西正曹(まさとも)教授のゼミ生(3回生)約20人が、デザインから仕上げまで約1カ月かけて制作した。
同企画3年目を迎える今年は、大西教授と大阪繊維リソースセンター(泉大津市)のコーディネートにより繊維会社とのコラボレーションが実現。「東大阪や泉州などものづくりの街と商店街が一緒になって大阪を盛り上げよう。商店街から発信していこう」(天神橋筋商店連合会の土居年樹会長)と来年同商店街で実施を企画する物産展をきっかけに、「泉州の生地を使って何かできないか」と打診した。
絵馬のうち1枚は、泉州の生地にスパンコール刺しゅうを施し、学生が考案したデザインを昇華転写して仕上げた。刺繍加工を施した山神(城東区)の齊藤衛社長は「初めての試みに試行錯誤したが、絵馬にスパンコールを使った例は無いのでは。服以外に看板などにも使えるのではと新たな可能性を感じた」と話す。商店街内「天三おかげ館」前には、泉州の生地を使った巨大タペストリーを掲げる。
仕上がった絵馬を前に土居会長は「アイデアも、天満宮の梅と絡ませたりうまいこと考えてくれている。毎年学生の絵馬を楽しみに来てくれている人もいる。来年はウサギを契機として飛び跳ねられれば」と話す。
大型絵馬は来年3月ごろまで、タペストリーは1年間掲げる。