石川県の食と工芸を紹介する催事「旨(うま)し、美し。金沢・加賀・能登展」が1月11日から、阪急うめだ本店(大阪市北区角田町)9階催場で開催される。
毎年1月に開催する催事。昨年は、1月1日に発生した能登半島地震の影響で一部店舗が出店を見合わせたものの、例年比1.6倍の来場客が訪れ盛況だったという。40回目となる今回は、震災の被害が大きかった珠洲市、輪島市、能登町を含む石川県から約85店が出店。昨年同様、会場売り上げの3パーセントを石川県に寄付する。
会場では、創業400年の和菓子店「森八」の九谷焼の伝統的な絵柄「花詰」を描いた箱に詰めた上生菓子セット(2,538円、各日20個)を同催事限定で用意。竹炭と能登ミルクで牛のホルスタイン柄を描いた「ブーランジェリー&ビストロひらみぱん」の「プレミアム食パン」(1,080円)や能美市「塚田農産」のかぼちゃあんとクリームチーズを挟んだ「ハグ・ミトン・ワークス」のベーグル(756円)などパンのほか、能登で水揚げされたブリを奥能登の「揚げ浜塩」で仕上げた「逸味 潮屋」の「天然能登寒ぶりのたたき」(2,160円、各日20食)や料亭「大友楼」の限定弁当(2,450円、各日20食)などフードもそろえる。
金沢・ひがし茶屋街の和栗専門カフェ「和栗白露」は、和栗のモンブランに「紅ほっぺ」を合わせたパフェ(2,530円、各日60食)を、金沢・にし茶屋街のすし店「すし あいじ」は石川県産の魚介を使ったすしコース(3,850円~)を、それぞれ販売する。
「輪島キリモト」は、地震で傷付くなどの被害を受けた輪島塗を職人が修復して販売。「我戸幹男商店」の山中漆器の技法を用いた茶箱セット(17万6,000円、5個)や「岩本清商店」の加賀蒔絵(まきえ)の技法で花を描いた火鉢(37万4,000円、1点)は同催事限定で用意する。
同百貨店の企画担当者・田中庸也さんは「昨年は、涙しながら出店者に声をかける客もいた。今回も復興に取り組む人々に思いを寄せ、石川県の文化と技術を守ったり被災地を少しでも応援したりできれば」と話す。
開催時間は10時~20時(最終日は17時まで)。今月17日まで。