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大阪中之島美術館で「開創1150年記念 醍醐寺 国宝展」 初音ミクコラボも

平安時代に作られた重要文化財「大威徳明王像」

平安時代に作られた重要文化財「大威徳明王像」

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 醍醐寺所蔵の寺宝を紹介する「開創1150年記念 醍醐寺 国宝展」が6月15日、大阪中之島美術館(大阪市北区中之島4)で始まった。

聖宝の肖像の前で行われた開催奉告法要

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 醍醐寺は平安時代前期の874(貞観16)年、理源大師聖宝(りげんだいししょうぼう)により京都市伏見区に開創された真言密教の寺院。同展では醍醐寺が所蔵する国宝14点、重要文化財47点を含む約90点の寺宝を前後期に分けて紹介する。

 会場は、「山の寺 醍醐寺」「密教修法(すほう)のセンター」「桃山文化の担い手」の3章に加え、「秘法継承」「密教の法具-神秘の造形」「修験の寺」など醍醐寺や密教の特徴を紹介するコーナーで構成する。平安時代に作られた五大堂の五大明王像のうち、唯一現存する「大威徳明王像」や鎌倉時代の「不動明王坐像 快慶作」(以上、重要文化財)、安土桃山時代に豊臣秀吉が第80代座主・義演に与えたという茶碗「金天目及び金天目台」など仏像や仏画、密教法具などを展示する。

 桜の名所として知られる醍醐寺にちなみ、AR(拡張現実)体験「桜ミクが舞う。醍醐の桜AR」コーナーを設ける。桜ミクは、バーチャルシンガーの初音ミクから派生した春をイメージしたキャラクター。来館者が自身のスマートフォンで、しだれ桜を背景に同展限定の着物を身につけた桜ミクが舞う姿を撮影できるようにした。音声ガイドのナビゲーターは、京都府出身の漫才コンビ「麒麟(きりん)」の川島明さんが担当。スペシャルトラックとして、初音ミクが登場するパートも用意する。

 百四世座主の壁世宥雅さんは「文化財を保存すること、活用していくこと、公開していくことという3つを非常に大切にしてきた。一人でも多くの人に醍醐寺が引き継いできた密教を身近に感じてもらえれば」と話す。

 開催時間は10時~17時。入場料は、一般=1,800円、高大生=1,100円、小中生=500円。月曜、7月23日は休館(祝日は開館)。8月25日まで。

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