産業用ネットワーク製品を提供するダイヤトレンド株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役 宮下清哉、以下ダイヤトレンド)は、2024年6月28日に発売した省スペースと速さを両立した、産業用イーサネットスイッチングハブのローコストモデル「DEH-G5」「DEH-G8」の好評を受け、リクエストの多かったPoE機能を加えたローコスト産業用PoEスイッチングハブ「DEH-GP5」「DEH-GP8」の2機種を11月11日に発売開始します。今回発売する2機種はIEEE802.3at(PoE+)規格に準拠し、1ポートあたり最大30WのPoE給電が可能。電源確保ができずネットワーク化を諦めていた箇所へのDX化を更に推進します。
●製品ページ
<DEH-GP5>
https://www.diatrend.com/network/deh-gp5/index.php
<DEH-GP8>
https://www.diatrend.com/network/deh-gp8/index.php
新製品開発の背景
世界のPoEソリューション市場は年々増加をしており、2023年に公表されたResearchNester社の市場レポートによると、2022年に約20億米ドルの市場規模に達し、2035年までは最大10%のCARGが予想されております。PoEソリューション市場におけるIoT接続セグメントでは、製造、小売、ヘルスケア、運輸等の様々な業界においてIoT機器の利用増加に伴い、PoE対応スイッチおよびルーターの導入が更に拡大すると予測されています。
実際に「DEH-G5」「DEH-G8」を発売して以降、PoE機能のリクエストが多かったため、製造現場におけるPoE対応機器のニーズは十分と判断し、ローコストにPoE機能を加えた新製品「DEH-GP5」「DEH-GP8」を開発しました。「DEH-GP5」には汎用ギガビット対応LANポート1ポートに加え、PoE給電ポートを4ポート配置(最大120Wまで)、「DEH-GP8」にはPoE給電ポートを8ポート配置(最大240W)しました。
新製品の特長
「DEH-GP5」と「DEH-GP8」は、人気のローコスト産業用スイッチングハブ「DEH-G5」「DEH-G8」にPoE機能を追加した、ローコストかつ高性能な産業用PoEスイッチングハブです。IEEE802.3af/at規格に準拠しており、1ポート最大30WのPoE給電が可能です。以下機能概要です。
- ローコスト化:設計の見直しや不要機能の削除により、低価格を実現。
-最大30WのPoE給電可能:IEEE802.3af/at規格に準拠しており、1ポートあたり最大30WのPoE給電が可能。IPカメラやIP電話、POS端末、アクセスポイント等多くのPoE対応機器にLANケーブルのみで給電できます。
-ギガビット対応LANポート:高速なデータ通信を実現するギガビット対応LANポートを標準装備。
-耐環境性:厳しい環境(-25~70℃ )でも使用できるよう設計されています。
-静音ファンレス設計:静かな場所でも動作音を気にせず使用できます。
-DINレール取り付け:簡単に取り付けられるDINレール対応。
-省スペース設計:筐体サイズをコンパクトに設計し、省スペース化を実現しました。
PoEとは
PoEとはPower Over Ethernetの略であり、LANケーブルを通じてPoE対応機器へ給電できる技術になります。給電容量は規格により定められており、15.4Wから100Wまで給電が可能です(本プレスリリース時点)。そのため、カメラはもちろんのこと、最近では照明もPoEにより給電ができるように進化してきています。電源を用意することなく給電とネットワーク化を1本のLANケーブルで対応できる手軽さが本技術の魅力であり、工場だけでなく病院やオフィス、車等様々な場所で利用され、DX化推進に貢献しています。
PoEのメリット
-電源工事が不要:PoE対応機器は、LANケーブルから電力を供給できるため、別途電源工事を行う必要がありません。これにより、コスト削減と設置の簡便化が可能です。
-設置場所の自由度が向上:PoEを用いれば電源コンセントがない場所でも機器を設置できるため、設置場所の選択肢が広がります。これにより、柔軟なレイアウトや効率的なスペース利用が可能です。
-配線が簡潔化:1本のLANケーブルでデータ通信と電力供給を同時に行うため、ケーブルが少なくなり、配線がシンプルになります。これにより、設置作業の負担が軽減され、メンテナンスもしやすくなります。
PoE対応機器と消費電力について
PoEの規格にはいくつかの種類があり、対応する機器や電力の供給能力が異なります。
- IEEE 802.3af(PoE):最も基本的なPoE規格で、最大15.4Wの電力を供給することができます。この規格は、IP電話や無線LANアクセスポイント、小型の監視カメラといった低消費電力の機器に適しています。
- IEEE 802.3at(PoE+):最大30Wの電力を供給できるため、標準のPoEよりも高い消費電力を必要とする機器、例えば、ビデオ通話対応の電話や高機能な無線LANアクセスポイント、PTZ機能を備えた監視カメラなどに使用されます。より多くの電力が供給できるため、複雑な機能を備えたデバイスにも対応します。
-IEEE 802.3bt(PoE++):この規格では最大で100Wまでの電力を供給することができます。これにより、ディスプレイやデジタルサイネージ、大型のIPカメラ、LED照明、またはその他の高消費電力デバイスにも対応できるため、より大規模で電力を必要とする環境でもPoEが利用可能になります。
今後の展望
ダイヤトレンドでは、今回発売した「DEH-GP5」、「DEH-GP8」を皮切りに、さらなる技術革新とコストパフォーマンスの向上を目指し、DX化を推進するネットワークソリューション製品の拡充をしてまいります。
●製品概要
●製品仕様
※1 : IEEE 802.3atに準拠して電力を供給する場合、安定した動作を確保するためには、50V以上の電圧が必要です
※2 : DINレール取り付けマウントを含みます
●他にもPoE関連製品等、様々な産業用イーサネットスイッチングハブを取り揃えています。
https://www.diatrend.com/network/hub_index.htm
●ダイヤトレンドについて
- 社名:ダイヤトレンド株式会社
- 本社所在地:大阪府大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪タワーB28F
- 代表者:宮下 清哉
- 設立:1971年
- 事業内容:三菱電機機器販売(特約店)、ネットワークソリューション機器販売
- HP:https://www.diatrend.com/