阪急百貨店(大阪市北区角田町)と阪神百貨店(梅田1)は9月27日、合同で「おせち試食会」を開催し、10種の「おせち」を披露した。
ライフスタイルの変化に伴い多種多様の「おせち」を毎年展開する百貨店。今年は「子どもがおせちを食べないので別の料理の用意が必要」という声が聞かれることを受け、両店共同で「3世代おせち」に取り組んだ。試食会場では、招待された9組40人の3世代家族が10種のおせちを食べ比べた。
阪急百貨店では「いり江」、阪神百貨店では「淡路屋」から「3世代おせち」が登場。「一の重にはお年寄りが好むオーソドックスな和風おせち、二の重は30~50代のお母さん世代に向けた和洋折衷おせち、三の重にはお子さまの好きなクリームコロッケやスイートポテトを詰め込んだ。子どもたちへのヒアリングも行いながら、バイヤーと何回もやり取りして出来上がった」(いり江担当者)。
阪急百貨店では、利用客からの要望で作った「スイーツおせち」も。会場にはケーキ、マカロン、チョコレート、ゼリーなどスイーツだけを詰め合わせた「リサとガスパール スイーツ重」(8,400円)が登場し、人気を集めた。
兵庫・芦屋の人気イタリアンレストラン「リストランテ ラッフィナート」からは「イタリア料理風おせち」(3万9,900円)が初登場。「アンティパストをお重に詰めるだけではなく、日本料理とイタリア料理の融合を心がけ、黒豆を赤ワインで煮るなど縁起ものも取り入れた。イタリアンなのでデザートまで詰めている。シャンパンやワインとともに楽しんでいただければ」(オーナーシェフの小阪歩武さん)と、正月の新しい過ごし方とともに提案する。
人気の「ホテルおせち」では、ホテル阪急インターナショナル、ホテル阪神が登場。「和洋中、各レストランのシェフが集結し100人で作った」(ホテル阪急インターナショナル)。阪神百貨店名物「阪神タイガースおせち」は、ユニホーム柄の重箱に入れて販売する。
黒豆、栗きんとん、数の子ぐらいしか食べないという小学4年生の峰雪歩さんは「マカロンがおいしかった」とし、「実家の母が作ったものをちょっと食べる程度」という母親の知子さんは「3世代おせちとイタリアンが味も良く食べやすかった」と話す。
阪急百貨店では9月29日より、おせち料理282種類の予約受け付けを開始。阪神百貨店は、205種を10月3日より受け付ける。