大阪市が中心となって設立された芸術創造活動支援事業実行委員会は7月1日、中之島にアートインフォメーション&サポートセンター「中之島4117」(大阪市北区中之島4、TEL 06-6445-8577)を開設した。
市が芸術系NPOと協働で2006年より取り組んできた「芸術系NPO支援育成事業」のノウハウを引き継いで、市の直轄として開設した同施設。同事業では、芸術系NPOの立ち上げを考えている芸術家や市民に対し相談や情報提供を行い、NPO運営やイベント運営のノウハウを伝えるほか、広くアート好きな人を対象に情報を提供する。
約20坪の施設内には、大阪市内を中心に関西、全国のアートイベント情報を集積。「市民からの声で、自身の活動の情報を送ったり情報を収集したりしていた雑誌の休刊が相次ぎ困っていると聞いた。ネットを活用できない世代もいるので、目に見える形の情報コーナーを作った」(事務局長の中西美穂さん)といい、アート情報を提供すると同時に個展情報の持ち込みなども受け付け告知に協力する。
ライブラリーコーナーには学術書、アートマネジメント関連書籍、文化施設関連書籍、1980~90年代のアート関連書籍をそろえる。企業のメセナレポートや報告書など、書店などにはあまり無い文献も扱う。「プレゼンの参考などに利用してもらえれば」。公募情報なども扱う。
相談事業では「どこで展覧会を開けばいいか」「グループ展の広報になったが何からすればいいかわからない」「助成金申請書の書き方がわからない」「リタイアした後、アート系のボランティアをしたい」などの相談にも乗る。「最近見た展覧会と同じ時代の絵画展はどこで開いているのか」などの質問や、観光客からの「情報誌に載っていない小さなアートスポットを教えてほしい」などの質問にも答えているとも。相談無料。予約優先。
8月以降は、「こどもとアートについて考えるプログラム」「アートボランティア入門講座(仮)」「アートマネジメント講座」など、継続する講座の実施を予定する。中西さんは「講座を開いたり、ボランティアが集まる場を提供したい。集まった人同士が交流してもらえれば。一人でも気軽に寄れる雰囲気にしたい」。チーフの渡邉智穂さんは「講座によって自立して活動できるような人材を育てていきたい」とも。
開場時間は、水曜~金曜=11時~19時、土曜・日曜・祝日=11時~17時、月曜・火曜・年末年始休業。利用無料。