大阪の伝統産業や職人の技を生かし、新しい視点のブランド開発を模索しようと今年2月に発足したプロジェクト「チーム手わざもん」の企画第1弾として4月24日から、大阪・中崎町オリジナル柄の手染め手ぬぐいの販売が始まった。販売場所は注染(ちゅうせん)手ぬぐい専門店「にじゆら 大阪中崎本店」(大阪市北区中崎西、TEL 06-7492-1436)。
プロジェクトチームのメンバーは、文案作家の福信行さん(組立通信)、編集者の真柴マキさん(同)、グラフィックデザイナーの高橋善丸さん(広告丸)、ランドスケープデザイナーの小林卓司さん(ランテック計画事務所)の4人。注染工場のナカニ(堺市)が、明治時代に大阪で生まれた染色技術「注染」の魅力を伝えようと昨年4月にオープンしたアンテナショップ「にじゆら」を通し、同社の精神に共感。同社も店舗1周年に合わせたオリジナル柄を求めていたタイミングと一致し実現した。
オリジナル柄の手ぬぐいは「中」「影」(各1,365円)、「雨」(2柄、各1,575円)の4柄。職人が手作業で生地の表と裏から染料を注いで着色する注染は、色や輪郭に独特の「にじみ」や「ゆらぎ」が出るという。同店の小島雄一店長は「1枚ごとに少しずつ異なる面白さや個性を愛して、一点ものを楽しんでもらいたい」と話す。
「単にデザインを提供するというだけでなく、手ぬぐいのイメージを変えたり、中崎町の街に広がる使い方を提案したりするなどの切り口で取り組む」と小林さん。同プロジェクトについては、「『職人の技×クリエーターの感性』のゆるい掛け算。伝統技術を生かして新しい目線の商品開発や販路開拓など可能性が広がるお手伝いができれば。大阪の面白いものを発信していきたい」と話す。
営業時間は12時~19時。火曜定休。