
XR体験「大阪百世(ももよ)」が7月18日、大阪・天神橋筋六丁目駅近くの住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」(大阪市北区天神橋6)で始まった。
江戸時代から現在まで約400年にわたる大阪の街の変遷を、約10分間のアニメーションで紹介する没入型の体験プログラム。映像は、江戸時代に商家が並び栄えた平野町通と明治時代から昭和初期に大阪のメインストリートとして栄えた堺筋が交わる平野町1丁目交差点の定点から見たそれぞれの時代の風景を再現する。
体験者はVRゴーグルとヘッドホンを装着すると、360度の街の風景や人々の会話を見聞きできる。大坂城が炎上する大坂夏の陣や堺筋に市電が走る大正時代、大阪大空襲によって焼け野原となった第2次世界大戦、ビルが建ち並ぶ高度経済成長期など12の時代のシーンを用意する。
観光事業向けのXRコンテンツを制作する「大阪メトロ アドエラ」(中央区)が、約3年をかけ「大阪百世」を完成させた。アニメーションの監督・脚本は京都在住のインドネシア人で、映画製作者・アニメーターのジョナサン・ハガードさんが、時代考証は同館の館長や学芸員らが担当した。
同館の正垣豊治所長は「来館者の半数が外国人観光客のため、映像だけでも理解できる内容に工夫した。大火や戦争など大きな被害を受けながら、何度も復興を繰り返している大阪の歴史を知ってもらう機会になれば」と話す。
開催時間は10時20分~16時40分。毎時0分、20分、40分開始。料金は、一般=1,500円(大阪市内在住者は1,000円)、12歳以下=600円(同400円)。入館料(一般=600円、高大生=300円)が別途必要。火曜休館。