クジラ肉を自販機で提供する24時間営業の無人店舗「くじらストア 大阪駅前店」が2月16日、大阪駅前第2ビル(大阪市北区梅田1)1階にオープンした。
捕鯨母船を保有し、商業捕鯨とクジラの資源調査を行う共同船舶(東京都中央区)が運営する同店。日本は、国際捕鯨委員会(IWC)を2019年7月に脱退し、31年ぶりに日本の排他的経済水域(EEZ)内で商業捕鯨を再開。同社は、クジラ肉の消費拡大を目指し、今年1月、東京と横浜に3店舗をオープンした。大阪は初出店となる。同社新規事業開発室の織田耕造室長によると、年内に10店舗の出店を予定しているという。
店内には、クジラ肉の「赤身」「尾の身」(以上、3,000円)の刺し身や「鯨竜田揚げ」「鯨ベーコン切り落とし」(以上、1,000円)などを用意する冷凍自販機2台と、「くじらカレー」(2,000円)、全8種類から2~3種類を組み合わせた「鯨缶詰セット」(1,000円~3,000円)、「くじラー油」(1,000円)を用意する冷蔵自販機を1台設置。常時約20種類のクジラ肉製品をそろえる。
織田さんは「(大阪駅前店は)予想の5倍以上の売れ行き。関東では、クジラ肉を懐かしがる50歳以上の世代を中心に若い世代も購入している。冷凍技術の向上でおいしいクジラ肉を提供できるようになった。クジラ肉を食べることを通して、鯨食文化や海の生態系について興味を持ってもらえたら」と話す。