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梅田でがん検診啓発セミナー 元フジテレビアナウンサー笠井さん闘病体験語る

ユーモアを交えて講演する笠井信輔さん

ユーモアを交えて講演する笠井信輔さん

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 がん検診啓発オンラインセミナー「知って安心!備えて安心!がん対策」が3月5日、梅田のアフラック生命大阪総合支社(大阪市北区曽根崎2)で開催された。大阪府とアフラック生命保険、第一生命保険の共催。

「おおさか受けてや!がん検診」と呼び掛ける登壇者

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 定期的ながん検診の受診を呼び掛けた同イベント。開催に当たり、大阪府健康医療部健康推進室健康づくり課長の勝見友一さんは「大阪府のがん検診の受診率は全国最低レベル。さらに、新型コロナウイルス感染拡大による受診控えで、2020年の受診者数は前年より1割以上減少している。がんに対する正しい知識を知って、備えてほしい」と訴えた。

 セミナーには、フリーアナウンサーの笠井信輔さんと一般社団法人がんと働く応援団の副理事長・野北まどかさんが登壇。自身の闘病体験を通して、定期的ながん検診による早期発見、早期治療の必要性、治療と仕事の両立の大切さなどを同じく訴えた。

 笠井さんは、フジテレビのアナウンサーから2019年10月、フリーアナウンサーに転身。約2カ月後の11月下旬、血液のがん「悪性リンパ腫」ステージ4と判明した。排尿障害の症状をきっかけにがん検診を受診したにもかかわらず、希少がんだったため発見が遅れたという。4カ月半の入院で抗がん剤治療を行い、完全寛解(=がんが消失した状態)した。ステージが進むと治療や入院で多額の費用がかかり死亡率も高まる場合もあることから、「安く治りたいならがん検診」とユーモアを交えて呼び掛けた。

 野北さんは、転職をきっかけに受けた人間ドックで2018(平成30)年9月、乳がんと診断された。自身の闘病体験を生かし、現在はがんと仕事を両立させる現役世代をサポートする活動を行っている。地震や津波などの自然災害に備えるのと同様に、がんに対してもかかる前から備える「がん防災」の必要性を訴えた。がんと診断されてからの心構えや仕事との両立、医療費の助成制度、家族や同僚ががんになった時の接し方などを紹介した。

 会場には、大阪府広報担当副知事を務めるキャラクター「もずやん」とアフラック生命のキャラクター「オールインダック」も登場し、視聴者に「おおさか受けてや!がん検診」と呼び掛けてセミナーを締めくくった。

 「新型コロナ禍でがん検診を受診する人が減り、進行してからがんが発見される現実を知られていない。大阪の皆さんに伝えられる機会になりよかった」と笠井さん。野北さんは「中学校、高校で『がん教育』が必修化しているが大人は知らない。どうやって備えればいいのか知ってほしい」と力を込めた。

 セミナーの様子はインターネットで配信。配信期間は今月12日まで。

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