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中之島香雪美術館で「上方界隈、絵師済々」 江戸後期、大坂の絵師3人を紹介

長山孔寅の美人図

長山孔寅の美人図

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 江戸時代の上方画壇を紹介する企画展「上方界隈(かいわい)、絵師済々2」が7月3日、中之島香雪美術館(大阪市北区中之島3)で始まった。

上田公長の「奥の細道」を筆写した屏風

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 2019年12月、2期に分けて初開催した同展。後半の会期は、新型コロナウイルス感染拡大による休館のため開催できなかった。第2弾となる今回は、18世紀後半に京都で流行した円山派、四条派の絵画様式や俳人画家の与謝蕪村の影響を受け大坂で活躍した上田耕夫、長山孔寅、上田公長の3人の絵師を紹介する。

3人は写生を重視した花鳥画を描いた円山応挙や四条派の祖・呉春のもとで絵を学びながらも、中国由来の画題を親しみある表現で描いた蕪村の画風に憧れた共通点があるという。上田耕夫の山水図、長山孔寅の美人図、上田公長の「奥の細道」を筆写した屏風(びょうぶ)など蕪村や呉春の作品合わせて約50点を展示する。会期中、一部展示替えを行う。

 同館学芸員の林茂郎さんは「3人の作品から、蕪村や呉春へ対する憧れを感じてほしい。親しみやすい画風で、画題が分からなくても楽しめる作品が多い。3回目の企画展も開催し、今後も江戸時代の上方絵師を紹介していきたい」と意気込む。

 開館時間は10時~17時(7月29日、8月19日は19時30分閉館)。月曜休館(8月9日は開館、翌10日は休館)。入館料は、一般=900円、高大生=500円、小中生=200円。8月22日まで。

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