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天六に就労体験ができる交流カフェ「おかえりキッチン」 ホームレス支援団体が運営

就労体験ができる交流カフェ「おかえりキッチン」

就労体験ができる交流カフェ「おかえりキッチン」

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 就労体験ができる交流カフェ「おかえりキッチン」(大阪市北区本庄東1、TEL 070-4426-8613)が6月1日にオープンした。

店内はナチュラルな優しい雰囲気

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 「ホームレス状態を生み出さない日本」を目指し、ホームレス状態の人や生活困窮者を対象に仕事や宿泊施設を提供するほか、相談事業などを行っている認定NPO法人Homedoor(北区)が運営する。2018(平成30)年には、相談者がゆっくり休むことができる個室型宿泊施設「アンドセンター」の運営も開始し、1ヵ月に約100人の相談を受けているという。今回、代表の川口加奈さんが高校生のころから構想していたカフェを、法人設立10周年を記念して、同施設横にオープンする運びとなった。

 広報の谷野ちひろさんは「2020年度の相談者数は前年度比約1.5倍。10代~80代の幅広い世代が生活相談に来ている。コロナにより、潜在化していた問題が顕在化したように思う」と、新型コロナウイルスの影響について話す。カフェのオープンにあたり「住まいや仕事を失った方に向けて、温かい健康的な食事を提供することで明日への活力を取り戻してもらいたい」とも。

 カフェのテーマは「食×就労体験×交流」。一般的なカフェ利用として食事を楽しむことができるだけでなく、食材の下ごしらえや清掃などの就労体験を行うことができるのが特徴。「就労準備に加え、さまざまな人と会話をすることで、今後のステップに繋げていくことが狙い」と谷野さん。就労体験者には10食分の食事券を渡すことで、再訪の仕組みを作り、継続的なフォローを行うという。さらに、「地域のコミュニティデザインを手掛けていく場」としても活用していく。

 2階建てのカフェは、ナチュラルな木目が基調で優しい雰囲気。1階にはカウンター7席を設け、厨房(ちゅうぼう)との距離が近く、話しやすい空間作りを意識した。メニューは、ドリンクやスイーツも含め約20種類。14時30分までのランチ営業では、限定10食の「おかえりキッチンプレート」や「お手製トマトカレー」(以上、850円)などを提供する。

 谷野さんは「地元の方がホッと一息つくことができる場所を目指すのはもちろん、生活や仕事に悩んでいる方がギリギリになる前に、気軽に足を運んでもらえる場所になれたら」と意気込む。

 営業時間は10時~18時。日曜定休。

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