大阪・扇町の急性期総合病院「北野病院」(大阪市北区扇町2)で新棟の建設計画が進んでいる。近く「第2健診棟」を解体し、2018年1月に新築工事を始める。運営は公益財団法人田附興風会。
綿業界で活躍した大阪の実業家、田附政次郎の寄付を基に1928(昭和3)年に発足した同院。円柱と箱をくっ付けた形状の本館と、南西の第2健診棟、「西館研究棟」の3棟で構成する。急性期総合病院として病床699床を備え、診療科31科がある。
新棟建設は90周年記念事業の一環。本館診療機能の拡充を目的とし、将来的には老朽化した西館研究棟の建て替えや本館の改修も視野に入れる。
計画地は本館南西の2168平方メートル。同地の第2健診棟を解体し、跡地と公開空地を合わせる。新棟は鉄骨造で、規模は高さ約41メートル、地下2階地上8階建て、延べ床面積8013平方メートルを想定する。設計は日建設計(大阪市中央区)が担当し、完成は2019年8月31日を予定。
新棟には西館の研究所機能と保育所を移転するほか、本館から医事課と管理部門、図書室、ホール、放射線治療部門を移設する。そのほかに、核医学検査(PET-CT)を新設する。