焼き鳥と地ビールの店「おおの家」(大阪市西区)は12月24日、梅田・お初天神近くの路地裏に質店を改装した2号店「七つ家(ななつや)」(大阪市北区曾根崎2)をオープンする。
場所は「ニューミュンヘン本店」裏で、現在片側に仮囲いが続く路地の一角。元あった質店を飲食店に改装した。店名は「質」と「七」を掛けた質店の隠語から。「社員も増え、この先の展開も考えて新しい店名にした」と代表の大野雅弘さんは話す。
店づくりでは、随所に質店の風情を生かした。旧店舗で実際に使われていた立て看板やポスターを飾り、譲り受けた金庫室の分厚い扉を店のドアに転用。軒端には質屋の伝統にならい、「金になる」をもじった将棋駒形の看板をつるした。店内の仕切り板や調理場の壁面タイルはそろばん珠(だま)の形、座席は着物柄でデザインしている。
店舗が広くなったことで、大野さんの出身地・香川県の名物「骨付き鳥」(1,058円)や、約4種類のおばんざい(410円~)、肉豆腐(626円)も提供できるようになった。メインの焼き鳥は串焼きをやめ、店内で鶏をさばき、炭火焼きにする。
酒は、たる生の地ビール5種類(小=734円、中=1,080円、1リットル=2,700円)をはじめ、国産レモンとキンミヤ焼酎、強炭酸で作る「レモンチューハイ」(432円)などがそろう。
2010年に大野さんが30歳で開き、人気を集める新町の「おおの家」も、評判が広まるまで2年間は閑古鳥が鳴いていたという。大野さんは「隠れ家的な店なので、気に入ってくれた人に自分だけの店と思って使ってもらえたら満足。あっと驚くような店づくりの仕掛けも楽しんでほしい」と話す。
客単価は4,000円前後。店舗面積は約46平方メートル、席数は34席。
営業時間は17時30分~翌2時。月曜定休。