「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」をテーマに掲げる「第9回大阪アジアン映画祭」が開幕し、3月7日、JR大阪駅時空(とき)の広場でレッドカーペットイベント「アジアンスターフェスティバル」が開催された。
梅田ブルク7(大阪市北区梅田1)、ABCホール(福島区福島1)、シネ・ヌーヴォ(西区九条1)など大阪市内の映画館を中心に、日本未公開のアジア映画最新作やアジア各国で話題の作品を上映する同映画祭。期間中は監督や俳優らが来阪し、シンポジウムやトークイベントを展開する。
オープニングセレモニーに先立ち行われた「アジアンスターフェスティバル」では、オープニング作品に選ばれた台湾映画「KANO」の主演を務めた永瀬正敏さん、妻役の坂井真紀さん、マー・ジーシャン監督、エグゼクティブプロデューサー・ウェイ・ダーションさんらが登場。同作は1931(昭和6)年夏の甲子園で準優勝を果たした台湾代表の嘉義農林高校をテーマにした作品で、チームに力を注ぎ続けた日本人監督とその妻、球児らを描いている。同作顧問の王貞治さんも登場した。
登壇した王さんは「戦前に台湾で野球熱が高まった。今はそのときほどではないが映画に出ているのは現役の選手。リアルな本物の映画で3時間の長編だが、あっという間だった」といい、「野球って素晴らしいんだ、見るよりやる方が楽しいんだと思ってもらえたら」と話す。
主演の永瀬さんは「今回のレッドカーペットが今までの中で一番うれしい。台湾から仲間がいっぱい駆け付けてくれた。みんなに拍手をお願いします」と観客に促し、坂井さんは「この映画を早く日本の皆さんに見せてたくて、この日を楽しみにしていた。この場に立っていることがうれしい」とあいさつした。
マー・ジーシャン監督は「KANOは台湾で大ヒットし続けている。映画館に行く度に感動するのは、日本の人が台湾で見てくれていること。KANOの野球魂とともに、自信をなくしかけていた人も自信を取り戻そうとする力をもってくれているのでは」などと話した。
チケットは1回券1,400円。今月16日まで。