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プロダクトデザイナーと漆職人がコラボした漆黒の椅子、北浜で展示

プロダクトデザイナーのイマムラユウイチロウさん(写真左)とステーショナリーデザイナー・中西基文さん(右)

プロダクトデザイナーのイマムラユウイチロウさん(写真左)とステーショナリーデザイナー・中西基文さん(右)

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 空間設計を手掛けるライフサイズ(大阪市中央区北浜東、TEL 06-4866-6623)で現在、初のプロダクトデザイン発表会「PRIVATE SHOW2011」が開かれている。

漆塗り職人とコラボレーションしたチェア「URS」

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 今月8日~11日に開催された、大阪の水辺でアートを楽しむ複合イベント「OSAKA ART & CRUISE」で行われた同展示。当初は4日間だけの予定だったが来場者も多く、期間を延長し展示している。

 住宅や店舗、オフィス、展示会ブースなどさまざまな空間作りを手掛ける同社は、これまでプロダクトは他社にオーダーをしていたが、「自分たちの考えた家具がなかった時に自社のプロダクトを提案できれば」と、今年からプロダクトデザイン事業を始めた。

 プロダクトデザイナーのイマムラユウイチロウさんは、大阪工業大学工学部空間デザイン学科を卒業。在学中はプロダクトデザインを専攻していたが、入社後はパース制作や展示会ブースのデザインに携わってきた。しかし入社半年後、プロダクトデザイン事業が始まり「チャンスが回ってきた」とイマムラさん。「伝統の継承と革新が生み出す新たなスタイル」をコンセプトに、バリの家具職人とコラボレーションした「Style」シリーズのテーブルを作った。

 テーブルはダークブラウンのチーク材にストーンを使い、プルメリアのストーンカービングと脚部分のチークにも彫刻を施した。「見た目はバリっぽく、品格がありながら温かみがあるチークを選んだ」という。完全オーダーメードで、「脚を両方とも板にしたり、彫刻の模様を変えたりすることもできる」。価格は19万9,500円。

 同発表会の2週間前、別のインテリア展示会でイマムラさんは漆職人のブースデザインを担当。漆職人の「もっと漆を広めたい」との思いを聞き、展示会後、コラボレーションして漆を使ったチェアを作りたいと提案した。イマムラさんは「ぬるり、つるり感を表現し、一つの曲線で描きたい。麗しさと漆黒の力強さを出すため、後ろ脚は翼のようなデザインにしたかった」といい、金属を使わず、目地が見えない仕上げにこだわった。漆はいくつもの工程を経て塗り重ねられ、最後は鹿の角の粉を使って手のひらで磨き鏡面仕上げされた。イマムラさんは「ホテルロビーや展示会場など、ディスプレーとして提案したい」と話す。価格は73万5,000円。

 同会場では、ステーショナリーデザイナー・中西基文さんのメタルポイントを展示。鉛筆の先の部分に金属を使ったメタルポイントは消えにくく、「メッセージが一生残るので結婚式場などで使ってほしい」と制作した。中西さんは「あまり知られていないようなので、広めていきたい」と意気込む。

 見学は前日までに電話での予約が必要(10時~19時)。日曜休業。12月27日まで。

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