関西大学・社会的信頼システム創世センターは4月30日、天神橋筋商店街三丁目の「関西大学リサートアトリエ 楽歳天三」(大阪市北区天神橋3)で国際紙芝居協会による「防災紙芝居セミナー」を開催する。
「地震、雷、火事、津波…いつふりかかるかわからない災害の中でも火事は防ぐことができる」と、昨年末より「火事のない国作り」のため進めてきた同セミナー。東日本大震災を受け、防災訓練により津波から避難した事例を基にした紙芝居を加え開催する。
今回の震災で多くの死者・行方不明者を出した岩手県釜石市。その中で小中学生のほとんどが無事に避難した三陸地方の言い伝え「津波てんでんこ」を紹介する。「てんでばらばらに」を意味する「てんでんこ」は「人に構わず逃げろ」を意味する。中学生らは震災の日、教師の指示を待たず高台に向かい、途中で合流した小学生の手を引き走った。防災訓練で使っていた高台まで行ったがそれでも危ないと判断し、さらに高台を目指し無事避難した。「学生らが自分の責任で逃げろという教えを守ったのがよかった」と国際紙芝居協会(ヤッサン一座)理事長の安野侑志さん。
セミナーでは、この事例を共感紙芝居「よかったね」で口演。「作ろう4コマ紙芝居!『火事芝居ワークショップ』」では、「どこが悪かったのか」「どうすればよかったのか」と子どもたちとコミュニケーションを取りながら、防災意識の向上を目指す。
「家の中で摩擦が起こると火事が起きる。まずは家庭から穏やかな火の出ない生活が大切」と安野さん。「当たり前じゃないことが分かるありがたさ、家族が無事であることのありがたさを感じる日」として、1年に一度、防災について見直す日として「家庭防災の日」を提案したいという。「防災センター、消防署の方にもぜひ見てもらいたい」とも。
開催時間は13時~15時。定員は大人15人、子ども20人。問い合わせ・申し込みは同協会(TEL 072-737-1093)まで。