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グラングリーン大阪で坂本龍一展 1970年大阪万博をテーマに

坂本さんの過去の演奏データを基に生前愛用したグランドピアノで曲を再現

坂本さんの過去の演奏データを基に生前愛用したグランドピアノで曲を再現

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 音楽家の故・坂本龍一さんの企画展「sakamotocommon(サカモトコモン) OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一」が8月30日、グラングリーン大阪(大阪市北区大深町)の文化施設「VS.(ヴイエス)」で始まった。

1970年大阪万博「鉄鋼館」に展示されていた音響彫刻「川上フォーン」

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 1978(昭和53)年にデビューし、同年に結成したグループ「YELLOW MAGIC ORCHESTRA(YMO)」やソロでの音楽活動に加え、「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」など映画音楽作曲家としても高い評価を得た坂本さん。直腸がんのため、2023年3月に逝去した。

 「sakamotocommon」は、坂本さんが遺した作品やアーカイブに人々が触れ、次世代に生かす試みで、昨年12月に東京・銀座で初開催。今回は、坂本さんの作品の大阪初展示を記念し、1970(昭和45)年に当時18歳だった坂本さんが会場で前衛的な電子音楽やアートに触れ、後の創作活動に影響を与えたという大阪万博をテーマに据える。

 大阪万博のパビリオン「鉄鋼館」のためにフランスのアーティスト・バシェ兄弟が制作した楽器であると同時に彫刻作品でもある「バシェの音響彫刻」3台、東京芸術大学のバシェ復元プロジェクトチームが坂本さんのために制作した新たな音響彫刻を展示する。このほか、坂本さんの過去の演奏データを基に、生前愛用したグランドピアノで「energy flow」「Merry Christmas Mr.Lawrence」など5曲を再現する展示や、1970年前後に坂本さんが手書きした楽譜やメモ、スナップ写真、坂本さんが保管していた大阪万博のチケットの展示もある。

 同展のエグゼクティブプロデューサーの野村卓也さんは「坂本さんの作品や生き方に触れて、自分の中に眠っていた想像力に気付いたり、これからの生き方のヒントを見つけたりしてほしい」と話す。

 開催時間は10時~20時。料金は、一般=2,500円、大学生・専門学生=2,000円、18歳以下=1,100円。9月27日まで。

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