上方落語協会(大阪市北区天神橋)は10月28日、今年2月から9月にかけて公募していた「第1回上方落語台本募集」の選考結果を発表した。
審査は桂三枝会長をはじめ同協会に所属する落語家6人で、「普遍的な落語かどうか」「面白い趣向が凝らされているか」「落語的なストーリー展開を持っているか」「サゲをうまく締めているか」などの観点で、今年7月から約2カ月にわたり行われた。
応募総数433作の中から、大賞には「天神祭」(冨田龍一さん=東京都)が選ばれた。以下、優秀賞=「最後の大勝負」(脇本忍さん=芦屋市)、「天狗の恩返し」(金山敏治さん=大阪市)、特別賞=「僕、FAします!」(吉野貴美さん=東京都)、「御迎(おむかえ)人形の恋」(杉原弘一さん=河内長野市)、「髪結い」(黒瀬佳代さん=大阪市)。
三枝会長は「日本全国から(天満天神)繁昌亭に参加してもらおうと行った企画。北海道から九州まで非常に多くの人に参加してもらえた」と喜び、大賞受賞作について、「討ち入りを決意した大石内蔵助と吉良上野介が天神祭の日に会うというストーリー展開がユニーク。サゲもばかばかしいけれど面白い」と評価した。
大賞受賞作は来年1月26日、天満天神繁昌亭(天神橋2)の夜席で三枝会長が自ら演じる。そのほかの上演作、出演者は未定。
同協会は、来年2月から「第2回上方落語台本」の募集を始める。募集期間は2月1日~6月30日。課題作(テーマは「商店街」)または自由作で1人1作に限る。問い合わせは上方落語協会(TEL 06-6354-7727)まで。