新梅田シティ(大阪市北区大淀中1)敷地内「新・里山」で10月28日、地元の小学生が総合学習の授業の一環として稲刈りと稲架(はさ)掛けを体験した。「新・里山」は、新梅田シティ北側に位置する広さ約8,000平方メートルの敷地に、積水ハウスをはじめとする地権者が共同で里山を手本に、雑木林、野菜畑、水田などを配し2006年に作った。
授業は、「新・里山」において積水ハウス従業員が講師役を務める教育支援活動の一環で、地元の大淀小学校5年生の2クラス、69人が一連の農作業を体験するもの。約100坪の水田で6月に田植え体験、7月に除草作業を行ってきた。
授業では同社ハートフル生活研究所の畑明宏さんが講師を務め、始めに前回の田植えの際に「1本の苗から2,000粒のお米ができる」と話したことを確認するため、全員で3本の米の数を数えたところ、1,500粒、1,629粒、1,489粒という結果に。「ビルの下にあるから太陽があまり当たらず数が少ない。太陽の力はすごいんだ」など、農作物が育成するための環境について話をした。
その後1クラスは水田に入って稲刈りを、1クラスは刈った稲をわらで縛る作業を行った。2日前に雨が降りどろどろになった水田に入ると、「粘土みたい」などと言い足を取られながら、かまを手に稲刈りを始めた。
稲刈りを初めて体験した田中勇伍くんは「かまに泥がついてだんだん切りにくくなってきたけど、慣れてきたのでもっとやりたかった。初めは緊張してたけど、稲刈りが楽しくなってきたので何回もやりたい」、島田拓弥くんは「初めてやったから切り方が分からなくてのこぎりみたいにしてたけど、あとで分かってきてザクザク切れた。(刈った稲をわらで)結ぶのは、やってみたら難しくなかった」など初めての稲刈りを楽しんだ様子だった。
その後十数人の生徒が手伝い、束ねた稲をはさ木に掛ける「稲架掛け」の作業を行った。約1カ月稲を天日乾燥し、脱穀・籾(もみ)すりなどを来月の授業で行う。