関西地域に韓国文化を紹介する大阪韓国文化院(大阪市北区中崎2、TEL 06-6292-8760)で9月27日、韓国食品の一つ「発酵キムチ」を紹介するイベント「五感で出会う韓国文化 韓国の味 発酵キムチ体験」が開催された。
韓国古来の伝統製法で作ったキムチは時間の経過とともに乳酸発酵が進み、日本で一般に流通しているものよりも酸味が強く、含まれる乳酸菌も多いという。当日は、韓国から招いた専門家が「韓国のキムチ文化と発酵キムチの健康機能性について」などのテーマで講義を行った後、午後からはグループに分かれて実際にキムチ作りを体験した。
約130人の参加者は、講師のアン・ミョンジャさん(シンベンイ キムチ文化研究所代表)から材料の説明や白菜の塩漬けの作り方などを聞いた後、用意された唐辛子の粉、アミの塩辛、大根、ニンニクなどを混ぜ合わせて作ったヤンニョム(薬味)を、白菜の塩漬けの葉の間に丁寧に塗り、キムチを完成させた。
同イベント担当のチェ・ジェウォンさんは「キムチ作り体験は大いに盛り上がり、楽しんでいただけた様子」と振り返り、企画意図について、「韓国料理を世界にPRするのにキムチがふさわしいが、発酵キムチはまだあまり知られていない。キムチに付随してアミなど他の食材も紹介できるし、白菜や大根など日本の農産物の流通も増えれば日韓仲良く食文化が楽しめるのでは」と話す。
参加者は「韓国のお土産でもらったものよりも今回のキムチのほうが好み」(吹田市在住、50代女性)、「キムチには何が入っているのか知らなかったので勉強になった」(大阪市在住、40代男性)などと話し、それぞれ約1キログラムのキムチを持ち帰った。
「来年の秋ごろにもまた、食文化を紹介するイベントができれば」とも。