防災週間中の9月5日11時、大阪府内全域で「大阪880万人訓練」が実施され、大阪府内にある携帯電話に一斉にメールが配信される。
府や市、鉄道会社らで構成する実行委員会が企画した今回の訓練。東海・東南海・南海地震を想定し今年2月、「東日本大震災で一番問題になったのは個人の自助力。防災能力を高めるために一番適している訓練は何か」と考えた。東日本大震災発生時に岩手県・釜石市の小中学生が自ら考え行動することで高台に避難したことを教訓に、「被災時にはどう行動すべきか」など災害初期行動について普段から考えてもらうためのきっかけとして実施する。
11時には、訓練開始の合図として携帯電話各社のエリアメール、災害避難情報を利用し一斉メールを配信。タイトルには「訓練通報 DRILL(大阪府)」、本文には「訓練。訓練。大阪府で大阪880万人訓練を開始します。実際に地震が起こったときのことを考えてみてください」などの内容が記載される。機種や各自の設定により受信しない場合もあるが、マナーモードにしていても電源を切っていない限り携帯電話が一斉に鳴る。通信料は無料。地下鉄やバス、地下街などでも訓練が始まった旨の放送が流れるという。大阪府ではこの訓練で約350万台の携帯が一斉になると推定する。
「設定方法は携帯電話会社や機種によってさまざま。携帯各社のホームページなどで確認してほしい」と大阪府災害対策グループの久保哲さん。マナーモードにしていても強制的に鳴動するので、授業中や式典中など鳴ってはいけない場合はあらかじめ電源を切るよう呼び掛けている。訓練後には「おおさか減災プロジェクト」ホームページ上でアンケートを実施する。