HEP HALL(大阪市北区角田町、TEL 06-6366-3636)で5月10日、川島小鳥さんの写真展「未来ちゃん」が始まった。
川島さんは1980(昭和55)年東京生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科を卒業後、沼田元氣さんに師事。高校のころから写真を撮り始め、大学時代には2006年に「第10回 新風舎平間至写真賞」大賞を受賞した、一人の少女を4年間撮り続けた作品「BABY BABY」の撮影を始めていた。2007年には同名写真集を刊行し、2010年には自主制作で写真集「未来ちゃん」を発売。「未来ちゃん」は反響を呼び、雑誌「BRUTUS」昨年12月15日号では表紙を飾り、さらに注目を集めた。今年3月には、自主制作版に新たに撮り下ろした作品を加えた「未来ちゃん」(A5判204ページ、2,100円)をナナロク社より発売。3万部を超す人気を見せている。
2009年、松岡一哲さんに二人展の話を持ちかけられた川島さんは「松岡さんは子どもの写真を撮っていて、全然違うモチーフを飾っても面白くないだろう」と、これまで撮ったことのない子どもを被写体に「未来ちゃん」という作品にしようと決定。「友人から素朴な子どもがいるから撮りにおいでと言われ、娘さんが強烈だった」ことから、「未来ちゃん」のモデルが決まり、2009年12月から1年間にわたり、四季の移り変わりとともに「未来ちゃん」を撮影し続けた。
川島さんは毎月1週間程度、友人の家で一緒に暮らしながら撮影。「仕事の写真を含め、被写体はカメラを意識するのが当たり前だったが今回は全くなく、それが新鮮だった。新しい写真が撮れるんじゃないかと面白かった」と振り返る。
同展では写真集の写真に加え、大阪やフランスで撮影した写真集未収録の作品も展示する。会場では写真集のほか、写真集に収録していない写真を使った2012年カレンダー「未来ちゃん」(1,260円)、ポストカード(各157円)などの関連グッズも販売。
開催時間は11時~20時。入場料は、一般=300円、学生=200円、小学生以下無料。今月17日まで。